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雨漏り110番グループが大手ハウスメーカーさんやゼネコンさんと取引しない理由【雨漏り110番本部・世田谷店】

2019.03.27 家を守るために,雨漏りあるある,雨漏りに取り組む,雨漏り110番グループ,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番本部・世田谷店の唐鎌が担当します。
よろしくお願いします。

雨漏り110番グループ本部は、大手ハウスメーカーさんやゼネコンとの取引がほとんどありません。
大手だけではなく、地場の工務店さんやハウスビルダーを含む、いわゆる建築業者さん(雨漏りしている建物を建てた会社)との取引がほとんど無いのです。
これまで全く取引が無かったというワケではありませんが、雨漏りしている当該物件を建てた側である建築業者との取引はほとんど無かったのが実状です。

過去には業界最大手のハウスメーカーさんから『自社物件の雨漏り全国対応』の提携話を持ちかけられたこともあります。
また某スーパーゼネコンさんから協力を要請されたこともあります。
ある中堅ビルダーさんから『なんとか助けて欲しい』と泣きつかれたこともあります。
このようなお話を頂くケースは一度や二度じゃありません。
最近はだいぶ減りましたが、過去には頻繁にそのような依頼や問い合わせがありました。

どの建築会社さんも、けっして高飛車な態度だったり上からものを言ってくる感じではありません。
むしろ押しなべて低姿勢で、私たちのような小さな会社に対して礼儀正しくアプローチしてきます。
ですので、こちらとしても無碍に断るようなことはしていません。
ちゃんと話をお聞きします。

そして、できればお役に立ちたいと思っています。
その建築業者さんの向こう側に、雨漏りで困っているお客様がいる以上、見て見ぬふりはしたくありません。
微力ながら何かしらお手伝いしたいという思いは常に強く持っています。

にもかかわらず、結果的に私たちがお役に立ったケースは多くありません。
というか、ほとんど無かったと言っても過言ではありません。
たんに『ご縁が無かった』と言えばそれまでの話ですが、実は、それら建築業者さんとご縁が繋がらない理由が存在するのです。

私たちは、けっして『大きな会社が嫌いだ』とか『下請けなんかやりたくない』などと、相手の足元をみて高飛車に構えているワケではありません。
また、大企業との取引に躊躇しているワケでもありません。
取引形態や、相手の会社の規模が大きいことにこだわる理由は全くありません。

あくまでも自分たちが元請けとして主導権を握りたい、みたいな気持ちもありません。
もちろん元請けとしてお客様と直接やりとりしたほうが、いろいろとやりやすい面があるのは事実です。
しかし、それはたいした問題ではありません。
やりやすかろうが、やりにくかろうが、与えられた条件の中でベストを尽くすのがプロだと考えているからです。

では、どうして雨漏り110番グループ本部は大手のハウスメーカーさんやゼネコンさんとの取引が少ないのか?

小さな理由や原因を上げればキリがないほど沢山ありますが、本質的な理由はたった1つです。

そのたった一つの理由とは、
『お客様(建物の持ち主、施主)と、建物を建てた建築業者(ハウスメーカーやゼネコン)との間で、利益相反の状況が発生する可能性が高い』
からです。

この【利益相反】があるからこそ、雨漏り110番グループ本部は、大手のハウスメーカーさんやゼネコンさんとの取引が極端に少なくなってしまうのです。

つまりは、こういうことです。
そもそも『雨漏りを止めたい』『雨漏りを直したい』『雨漏りを解決したい』という目的については、お客様も建築業者も変わりはありません。
全く同じ思いですし、双方が心からそれを望んでいます。
建物の持ち主であるお客様が、自分の大切な建物の雨漏りを直したいのは当然ですし、建築業者のほうも一刻も早く雨漏りを止め、お客様に安心してもらい自社の信頼を回復したいのです。
この『雨漏りを止めたい』という目的に関しては、双方とも完全に一致しています。

しかし、問題は、そのための手段(方法論)です。
雨漏りを止めるための手段に対する考え方が違ってくるのです。
場合によっては、まるで正反対の考えとなり、真逆の立場になって、そのあげく対立してしまうのです。

『雨漏りを解決したい』気持ちは全く同じ。
ですが、お客様としては、ただ雨漏りを止めるだけではなく【ちゃんと直したい】と考えます。
【建物が本来あるべき状態に戻して欲しい】というのがお客様の望みです。
これは至極当然のことです。
大切な建物に対する当然の要求だし、当然の権利です。

これに対し、建築業者としては、そのお客様の気持ちを理解しつつも【できるだけ費用をかけずに直したい】と考えています。
もっと突っ込んだ表現をすると【最低限の費用で雨漏りを止めたい】と考えています。
言うまでもありませんが、雨漏りは建築業者がその修理費用を負担すべき瑕疵ですので、費用は全て建築業者の持ち出しとなってしまい、いわゆる自腹の工事になるからです。
建築業者としては『出費をなるだけ抑えたい』という企業の論理が働いてしまうのです。

【ちゃんと直したい】と考えるお客様と【できるだけ費用をかけずに直したい】という建築業者、ここに双方の【利益相反】関係が発生します。

私たち雨漏り110番グループとしては、経営理念に伴う行動指針として『お客様の立場に寄り添う』という原則があります。
お客様の建物を自分の建物と考える、あるいは『自分の大切な恩人の住まい』だと考えて、最良の修理方法や工事仕様をご提案すると決めているのです。
ですので、私たちのスタンスとしては、常に『お客様寄り』の立ち位置になってしまうのです。

建築業者から『その部分の費用はもう少し削れないのか?』と求められても、それが先々のリスクになったり、建物の長持ちに影響するような部分なら断固として受け入れることはできません。
もちろん最終的に判断されるのはお客様ですので、もしお客様が妥協しても良いと仰っしゃればそれに従います。
しかし、実際にはそのような妥協をされるお客様は稀です。
私たちとしては、仮に建築業者から依頼された仕事だとしても、お客様の利益に反するような要望には一切応じられないのです。

創業以来、ずっとこのスタンスで対応しているため、結果的にハウスメーカーさんやゼネコンさんから仕事を頼まれることがほとんど無いのです。

頑固一徹の【頑固親父】みたいに揶揄されることもあります。
正義の味方みたいに言われることもあります。
しかし、そうではありません。
ただただシンプルに考えているのです。

もしかしたら双方の利益を守る方法があるのかもしれませんが、そのバランスや兼ね合いをとるのは簡単なことではありません。
『お客様も建築業者も双方が満足するようにちょうど良いバランスをとって解決する』
それが実現できれば確かに理想的ですが、実際にはとても難しいことです。
きっと、ある時はお客様の満足が高くなり、ある時は建築会社の満足が高くなります。
それは、どちらか一方が必ず不満を持つことになります。
下手をしたら双方ともに不満を抱える結果になりかねません。
(おそらく現実ではこのケースが多くなると思います)

ですので、わかりやすくシンプルに【お客様の立場に寄り添う】ことを決めたのです。
そうすることで、営業担当者も現場監督も、さらに実際に雨漏りを修理する現場の職人まで、常に同じ方向を向いて動けるし、咄嗟の判断に迷わずに済むのです。
業務の中で何かしらの判断や決断を求められた際に、常に【お客様の立場】で考えて、即座にどちらが正しいかの決断を下せます。
スピーディにシンプルに物事を進めていけます。

けっしてハウスメーカーさんやゼネコンさんの対応を批判しているワケではありません。
彼らの中にも私たちと同じスタンスで仕事をしている人は沢山います。
しかし、資本主義という仕組みの中で活動している以上、最後の最後で【企業の論理】が邪魔をするのは、ある意味やむを得ないのかもしれません。
それを『誠意がない』と批判するのは簡単なことです。

でも、彼らを批判したところで雨漏りが止まるワケではありません。
雨漏り110番グループとしては、できれば全てのお客様の役に立ちたいと考えています。
私たちに持ち込まれた雨漏り案件は、できるだけ関わって、1件でも多く雨漏りを解決したいと考えています。
ただ、大前提として【お客様(建物の持ち主)の立場に寄り添う】というスタンスを守れることが条件です。

私たち雨漏り110番グループは、そんな考え方で仕事に向き合い、そんなスタンスで雨漏りに取り組んでいます。
その結果として、大手ハウスメーカーさんやゼネコンさんとの取引がほとんど無いワケですが、そのことをむしろ誇りにすら思っています。
これからも、このスタンスを守り、目の前の雨漏りに向き合っていきます。

余談ですが、過去に『お金はいくらかかってもいいから、お客様が納得するように雨漏りをしっかりと修理して欲しい』と言われる建築業者さんも何社かありました。
もちろん喜んで協力させて頂きました。
それらの建築業者さんは『目先の出費よりも信頼を選んだ』のだと思います。

それもまた一つの【企業の論理】なのだと思います。
『費用を1円でも抑えたいという【企業の論理】』
『目先のお金よりもお客様との信頼を大切にする【企業の論理』
どちらも【企業の論理】ですが、長い目でみた場合には後者のほうが正しいのではないかと思います。
自分自身もそのような経営を心がけてまいります。

2019年3月27日
雨漏り110番本部・世田谷店
唐鎌謙二

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