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雨漏り補修のDIYをオススメしない理由【雨漏り110番西東京店】

2019.03.04 雨漏り職人,雨漏り調査の方法,雨漏り修理,雨漏り事例,雨漏り診断・雨漏り調査,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番西東京店の宇野が担当します。
どうぞよろしくお願いいたします。

今回のコラムは、「雨漏り補修のDIYをオススメしない」という話をさせていただきます。
雨漏りで困っている方の中には、ホームセンターなどで売っているコーキング材や防水シートなどで、簡単に直せると思っている方が多いですが、ハッキリ言うとこれは間違いです。また、自分で行うと危険なので、このコラムを書くことにしました。

■雨漏りを自分で直すことをオススメしない3つの理由

●1.漏水箇所が見つけられない
雨漏りを止めるには、漏水箇所を特定することが重要ですが、特定をするのが難しいことばかりです。
例えば、天井など室内で発見した場所と違う箇所が漏水箇所の場合がよくあります。このような場合は、建物の構造を理解していても、雨水の流れを理解していないと雨漏りの原因を特定することはできません。
漏水箇所の特定については、雨漏り箇所と建物構造を確認したうえで、散水調査を行いますが、この調査は外と室内で2人1組で行うのが基本ですし、散水調査の時間は最低でも半日かかってしまいます。
また、仮に漏水箇所が特定できても、どのように対処が適正であるのかの判断が難しいです。簡易補修でシーリングを行うにしても ホームセンターなどで売っている商材はプロが使うものに比べ性能が落ちる場合もあるのでオススメできません。

●2.雨漏りが余計にひどくなることがある
雨漏りの相談にくるお客様のなかに、なんとなく気になる場所をホームセンターで買ってきたテープやシーリングなどを使ってふさいだら、よけいに雨漏りが酷くなったと相談を受けることがあります。これは、それまで正しく排出されていた雨水が、シーリングで塞いでしまう事で排出されなくなってしまい、余計に雨漏りするようになったという事例です。このように建物の構造を理解しないで単純に隙間を埋めると悪化することがあります。

●3.建物からの転倒を含むケガや建材を壊してしまうリスクがある
雨漏りの調査や補修する場合は、屋根に登ったり、脚立を使い外壁の2階部分を調べる高所作業があります。万が一屋根や脚立から落ちてしまうと大怪我を負います。実際に、プロの私たちでも、落ちてケガをするケースは少なくありません。
また、屋根に上がるときは、ハシゴをかけて上がります。そのときに、雨樋が破損したり、登った屋根を歩いているときに屋根材を割ってしまうといったこともあります。雨漏りをDIYで補修するにはリスクがあることを知っておきましょう。

以上が、
雨漏り補修を自分で直すことはオススメしない理由です。原因の特定は難しいという話をしましたが、私たち雨漏り110番グループの「雨漏り職人」が実際にどのような方法で調査をして、雨漏りの原因箇所を特定するかを、過去の事例を元にご説明いたします。

■プロが行う雨漏り調査の種類

●目視調査とは?
目視調査とは、お客様から雨漏り状況を聞き、目で見て雨漏りの原因だと思われる箇所を探す調査です。
雨漏り補修の経験により個人差がございますが目視調査はあくまでも「仮説」です。

●散水調査とは?
西東京店雨漏りコラム01_01
散水調査とは、雨の日を再現して雨漏り箇所を探す調査です。目視調査で目星をつけた箇所に、ホースとシャワーヘッドを使い水を30分~1時間ほど当てます。(ケースによっては1時間半~数時間散水する場合もあります)散水にはお客様の家の水道を使います。高圧洗浄のような水圧が強いものは使いません。
水は上から下に流れるため、基本的に漏水箇所よりも上部が被疑箇所になります。散水手順は基本的に下から上へ行うこととします。

●赤外線(サーモグラフィー)調査とは?

サーモグラフィー調査とは、特殊な高感度赤外線カメラを使用して、表面の温度差から雨漏り箇所を特定する調査です。
同じ建材は、同じ気候条件や日照時間なら温度は一定になります。そのため、極端な温度差がある個所は水に濡れていることがあり、その場合は雨漏りしている可能性が高くなります。
雨漏り診断調査で使用される赤外線カメラは、フリアー社(世界シェアNo.1)やテストー社の製品がよく使われます。

●水張り調査とは?

水張り調査とは、屋上やバルコニーなどに水を貯め、下の階の天井やサッシに雨漏りが出ないかを調べる方法です。

■実例を元に雨漏りの調査方法を解説

●建物情報  【 東京都杉並区N様 】
3階、築25年、鉄骨造、パワーボード

東京都杉並区のお客様の事例です。建物の老朽化に伴い定期的にメンテナンスを実施しておりましたが、雨漏りだけは防ぐことができなかったようです。大掛かりなリフォームをしなかった理由は、「豪雨の時だけ雨漏りが発生するので緊急性は高くない」とお施主様ご自身の判断で20年間放置していました。

その後、台風の被害が想像以上に酷かったため、予定を早めて修理をすることを決意したそうです。
当初は外壁塗装を希望されていましたが、塗装だけでは雨漏りは直らないことを伝え、雨漏り調査をしました。

●被害箇所
この建物の目で見える被害箇所は以下の3点でした。


3階天井に漏水の疑いあり。天井クロスの剥がれ、天井腐食の可能性あり


3階階段部分に漏水の疑いあり。壁クロスの剥がれ、窓枠の木部腐食の可能性あり


2階に漏水の疑いあり、2階壁クロス剥がれ

■目視による調査で散水調査する箇所を決める

散水調査の前に、まずお客様とヒアリングした情報を元に、目視調査で雨漏りの原因だと思われる箇所の特定をします。目視調査の結果、以下8カ所を散水調査します。


1.排水溝まわり(3階エアコン付近)
調査内容
1-1.ゴミやコケの詰まりが確認できるので、排水口からドレンパイプに正常に水が流れているか確認。
1-2.散水後、溜った雨水の経緯、滞留状態を確認


2.排水溝まわり(3階階段付近)
調査内容
2-1.ゴミやコケの詰まりが確認できるので、排水口からドレンパイプに正常に水が流れているか確認。
2-2.散水後、溜まった雨水の経緯、滞留状態を確認


3.屋上笠木
調査内容
3-1.笠木の設置状態、継目等収まりを調査。
3-2.笠木の継目のシーリングなど、隙間に散水。

4.ドレインパイプ(配管・貫通部)と外壁の取り合い部分
調査内容

4-1.外壁部分との隙間に散水。
4-2.ドレンパイプの金物付近に散水


5.3階部分の外壁クラック
調査内容

5-1.ひび割れ部分の隙間に散水。
5-2.外壁継目コーナー部分の散水。


6.2階~3階部分の横シーリング不具合、外壁と板金取合い部分
調査内容

6-1.シーリング部分の隙間に散水。
6-2.外壁、板金取り合い部分の散水。


7.3階北側出入口床シート防水端部シーリング
調査内容

7-1.シート防水端部シーリング亀裂部に散水。


8.屋上防水
調査内容

8-1.屋上に水を張り漏水するかを確認。

■散水調査と水張り調査の結果をサーモグラフィーカメラや目視で確認

●1と2.排水溝まわりの調査結果【異常なし】

調査時間
11:00~12:00 13:00~14:00、各所約60分

確認ポイント
排水ドレン接合部が担保されているか確認いたしました。


調査の結果、サーモグラフィー・水分計共に、異常は検知されませんでした。

●3.屋上アルミ笠木継目【異常あり】

調査時間
15:00~15:30、約30分

確認ポイント
笠木継目シーリング亀裂部から水が浸入していないか確認いたしました。


調査の結果、2階・3階サッシ上部、柱、天井数か所から漏水が確認できました。

●4.ドレンパイプ(配管)と外壁の取合い【異常なし】

調査時間
14:00~14:30、約30分

確認ポイント
ドレンパイプと外壁取合いシーリング亀裂部から水が浸入していないか確認いたしました。


調査の結果、サーモグラフィー・水分計共に、異常は検知されませんでした。

●5.3階壁面クラック【異常なし】

調査時間
14:30~15:00、約30分

確認ポイント
壁面目地・パワーボード取合いクラックから水が浸入していないか確認いたしました。


調査の結果、サーモグラフィー・水分計共に、異常は検知されませんでした。

●6.屋根板金と壁面取合いシーリング【異常あり】

調査時間
9:50~10:30、約40分

確認ポイント
シーリング亀裂部から水が侵入していないか確認いたしました。


調査の結果、2階サッシ上部からの漏水が確認できました。

●7.3階北側出入口床シート防水端部シーリング【異常あり】

調査時間
10:30~11:00、約30分

確認ポイント
シート防水端部シーリング亀裂部から水が浸入していないか確認いたしました。


サーモグラフィーによる温度変化と、水分計の反応する範囲の広がりが確認できました。漏水があった事を示したと考えられます。

●8.屋上防水の水張り検査【異常あり】

調査時間
15:45~16:25、約40分

確認ポイント
床から4cmまで水を貯め、3回の天井やサッシなどから漏水するかを確認いたしました。


3階柱・天井・サッシ上部からの漏水が確認できました。

■考察と対処方法

調査3では、笠木継目シーリングの経年劣化による剥離と、笠木下のパラペット天端における防水に不備が有る事が確認できました。下の写真のように防水シートが施されていないと考えられます。

対処法として既存アルミ笠木を撤去し、パラペット天端の防水処理を施し新たに笠木の取付を行います。

 

調査箇所8では、散水検査では異常が確認できませんでしたが、ドレンに蓋をし水張り試験(4cm)をおこなったところ、異常が確認できました。ドレンが詰まっていて激しい雨で屋上に水が溜り、シート防水・ドレンに水圧がかかる事により漏水する可能性が考えられます。

対処法として既存シート防水・排水ドレンを撤去し、下地処理を行い塗膜防水を施し新たに排水
ドレンを設置いたします。

 

■まとめ

事例のように、まず目視で漏水箇所のあたりをつけて、そのあとに2人1組で散水調査を1箇所30分~1時間かけて調査します。そのあと、漏水状況の確認を目視や赤外線カメラを使い特定しました。
万が一、最初の調査で原因を特定できなかった場合は、その情報を元に漏水箇所を探します。漏水箇所がわかるまで繰り返しです。

建物の構造の知識があるプロがここまで行って、はじめて雨漏りの原因がわかります。そのため、お客様ご自身で雨漏り修理を行うことは、雨漏りの原因箇所を正確に特定するのはとても難しいですし、ケガの危険性もあります。結果的に雨漏りを止めることができない可能性の方が高いと言えます。
このような理由から、お客様によるDIYをオススメしないのです。

2019年3月4日
雨漏り110番西東京店
宇野清隆

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