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「木造住宅の屋上、ベランダはこのように作られているんです‼」【雨漏り110番茅ヶ崎店】

2019.03.11 建築構造・建築施工,防水工事について,雨漏りに取り組む,コラム

本日のコラムは雨漏り110番茅ケ崎店の禧久が担当させていただきます。
よろしくお願いいたします。

弊社は神奈川県湘南地区で雨漏り修理や防水工事業を営んでおります。
雨漏り110番コラム一回目ということで、どんな内容にするか色々と悩み考えました。
防水工事を行っているため、たくさんの屋上やバルコニーの雨漏りを直してきました。
ですので、屋上やバルコニーの雨漏り事例も考えてみましたが、初回ということで一番最初!つまり建物を建てる新築時に、屋上やバルコニーがどの様にして作られているのか?
一般の方がなかなか見ることの出来ない新築木造住宅のバルコニー防水工事を、工程写真と共に紹介してみたいと思います。

現在、新築木造住宅の屋上、バルコニーなど陸屋根のほとんどがFRP防水という塗膜防水で施工されています。
FRPとはfiber reinforced plasticsの略称で訳しますと繊維強化プラスチックです。
不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維(補強材)を組み合わせた塗膜防水です。
出来上がる防水層は連続したシームレス(つなぎ目のない)防水層で、軽量かつ強靭、耐候性、耐摩耗性などに優れているという特徴があります。
FRP材料で作られている物の代表的なものは、ヨット、サーフボード、オートバイのカウル、公園の遊具などに使われています。
住宅では、ベランダ、屋上の防水の他にもユニットバスの浴槽などで使われています。
一般的な木造住宅の屋上やバルコニーは、大工さんが下地を作り、防水屋さんがFRP防水を施工するのが主流です。

もう少し細かく説明しますと、大工さんが材木とベニヤ、防火板などで排水口(ドレン)に雨水が流れるよう勾配をつけて作った屋上やバルコニー下地に、防水屋さんが液状のプラスチックと和紙のようなガラス繊維を現場で一体化しながらコーティングする、という感じです。

それではさっそく新築木造住宅のバルコニー(FRP防水)の出来るまでを見ていきましょう!

1.下地確認:まず図面通りの下地が出来ているか?下地が濡れていないか?釘の打ち忘れは無いか?床鳴りはしないか?など滞りなく工事を行う事が出来るか確認です。

<写真1-下地確認>

2. 防水下地工事:ドレン,オーバーフロー管の取り付け、入隅面木取り付け、出隅R加工、下地釘やベニヤの段差の調整などの作業をします

<写真2-ドレン穴あけ>

<写真3-出隅R加工>

<写真4-ドレン目荒らし>

<写真5-ドレン面木取り付け>

<写真6-防水下地完了>

3.プライマー塗布:プライマーとは防水材と下地の接着を良くするための下塗り材です。

<写真7-プライマー塗布>

4.パテ処理:ポリエステルパテでベニヤの隙間や段差、下地の欠損などを調整します。

<写真8-パテ処理>

<写真9-パテ処理完了>

5.FRP積層:FRP積層完了です。ガラスマットにポリエステル樹脂を含侵させバルコニー下地と密着させます。シームレス(つなぎ目のない)で非常に強い防水層です。

<写真10-FRP積層 完了>

6.トップコート塗布:トップコートとはFRP防水の保護層です。美観の目的もありますが防水層を紫外線から守る大切な役割です。

<写真11-トップコート 完了>

この様にして木造住宅のFRPバルコニーは作られています。
ヨットや浴槽などにも使われている非常に強い防水層なのですが、依然として屋上、バルコニーからの雨漏りが無くなりません。
今までたくさんの屋上、バルコニー雨漏りを直してきましたので、今後のコラムでは雨漏り事例、原因と補修方法などご紹介する予定です。
少しでも雨漏りで困っている方のお役に立てればと考えています。

2019年3月11日
雨漏り110番茅ケ崎店
禧久貴徳

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