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シーリングによる雨漏り補修の2次被害【雨漏り110番さいたま南店】

2019.09.29 シーリング工事,他の業者が止められなかった雨漏り,プロフェッショナルとして,正しい知識,応急処置,屋根工事,雨漏りに取り組む,コラム

数年前からご依頼頂いているお客様から、屋根から漏水しているようなので見に来て欲しいとのご連絡がありました。

何回か壁面の補修等を行っているので、建物の形状は把握していました。

建物は、RC造 傾斜屋根 シングル葺き です。

屋根と言っても、4階建てなので、最上階の階段から登るにしてもそれなりの恐怖感はあるわけです。

恐らく、普通の人では登れないですね。そこそこ慣れている人でも、4階建ての傾斜屋根は怖いと思います。

今回は幸いにオーナー様のご親族が最上階にお住まいなので、サービスバルコニーから登らせて頂きました。

先に室内側の漏水面の確認で、天井並びに天井裏を確認しました。

クロスが部分的に湿っていたので、結露ではなく漏水ではないかとの判断は出来ました。

天井裏は、断熱材にスタイロフォームが使用されていました。

はっきりとした雨染みも見られなかったのですが、漏水しているだろうと思われる近辺の軽天用の吊りボルトが所々錆びていました。

一方、恐怖の屋根面に登ってみると、それはもう絶景でした(笑)。

ある程度の高さは平気な自分でも、安全装備が無い状態でのこの角度ではさすがに足がすくみました。(行きは良いけど、帰りがヤバかったです。)

 

何でも、5年ぐらい前に町場の塗装屋さんが施工したようですが、しばらくして、塗装は剥がれるは、漏水するやらで応急処置したのが今の状態です。

見て頂ければ分かりますが、ジョイントと言うジョイントは全部シーリングで埋めてあり、おまけに所々シリコンが塗りたくってありました。

水を入れたくないと言う心理は分からない事もないですが、ただこれでは調査おろか補修もままならないです。

このシーリングを塗りたくった事でしばらくは運よく漏水は起こらなかったようですが、それも限界があります。

あくまでも屋根面からの漏水を防ぐのは、基本的に防水シートがしっかり機能しているかしていないかです。

シーリングでの補修や屋根材その物の塗装で、漏水その物が止まると言う誤った認識(訪販系の営業マンがたまに営業トークで使うようですが)をお客様に与えないようにして行かなければと思っています。

と言う事で、ご依頼内容ですが、取り急ぎ漏水を止めて欲しい。しかし、足場は組みたくないとの事です。

本来であれば、シングルも耐用年数をオーバーしており、また、このような状態であれば、改修工法をご提案するところです。

しっかり足場を組んで安全な状態で施工するというのがセオリーであり、中途半端な安全装備で部分補修と言うのは本来は断るべきなのかもしれません。

しかし、自分の説明の未熟さもあり、お客様を納得させられず、結局は部分補修での依頼を受ける事になりました。

職人さんが安全な状態で施工してもらうと言う、もう一方で大切な事を捨てての施工は、自分の中でのモヤモヤ感がかなり残りました。

お客様も大事ですが、一緒に働いてくれる職人さんも同じように大切なんですよね。

今後もこの事は忘れないようにしたいと思っています。

2019年9月29日
雨漏り110番さいたま南店
川本喜樹

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