平成27年7月某日
ご依頼を頂き、市内の某幼児施設の雨漏り調査に行って参りました。

RC造の5階建で築30年、敷地は狭く縦長な造りとなっております。
階段を上って行きますと既に壁のいたる所から雨水の侵入痕(特に各階の打継辺りが顕著に)が見受けられました。
一番酷い雨漏り箇所は4階の天井裏で中に入りますとひび割れからエフロレッセンスの発生
( ja.wikipedia.org/wiki/白華、つまり建物内のコンクリート内に水が浸入している) が多量にみられました。



（別の物件の写真になりますがタイル表面に白く浮き出ているのがエフロです。）

次に5階へ、浴室がありましたが浴室使用時には漏水発生は無いとの事でした。
更に屋上へ、すると防水層自体有るのか無いのか更には何の防水が施されているのか分からない(塗膜系のアスファルト防水のようなもの)程の状況で、しかも大部分が劣化しておりました。またパラペット部には砂付ルーフィングの様な物を金物で固定しているだけの状況で、仮に防水が効いているとしましても台風等で突風吹き、剥がれてしまいますと非常に危険な状況です。

ここで一番の問題を発見してしまいます。国道に面した柱の一番上にひび割れが発生しており剥落の危険がありました。先に申し上げましたエフロレッセンスも発生しておりましたので恐らく内部も貫通したひび割れと思われますのでいつ落ちてもおかしくない状況です。
下は比較的交通量も多く何よりお子様も多く歩く道です。
オーナー様にはその危険性と早急な対応の必要性及び雨漏り修理より優先すべきとお伝えいたしました。

建物の状況を見ますと本来全面足場をかけ外壁から全て調査補修を行いたかったというのがのが実情です。ただ今回はご予算に限りがあるとの事でした。
そこで剥落と飛散の危険性のある箇所の補修を優先し、余った予算内で雨漏りの補修を行うというプランをご提案させて頂きました。

剥落の補修であるとどうしても足場をかけなければいけません。雨漏りの補修のみですと足場の予算を防水工事に回せたのかもしれません。しかし建物の状態を把握し、危険個所があればその危険性をお伝えし、補修の優先順位をお客様の立場に立ち、ご提案させて頂くのも我々雨漏り110番ネットワークの使命だと思っております。

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