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なぜ?外壁リフォームしてから雨漏りが始まった!地域最大手リフォーム会社のミス!【雨漏り110番富山店】

2019.03.19 屋根工事,建築板金,家を守るために,雨漏り事例,雨漏り診断・雨漏り調査,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番富山店の中陳が担当します。

今年の北陸地方は降雪が少なく積雪も無い暖冬ですから、外装関係の工事はとても捗っています。
去年が30年に一度レベルの大雪でした。報道でも扱われていましたから他地域の方々の記憶にも新しいかと思います。除雪をしてもドンドン降り積もる状況が何日も続き、降り止んでも数日後には最強レベルの寒波がきてまた降り積もる。雪に慣れている自分たちでも大変な状態でした。
北陸地方は例年それほど豪雪ではありませんが雪は降りますし積もりますから、1~2月に散水調査はほとんどと言っていいほどしません、というより出来ません。ただ今年は暖冬ということで、1~2月にも散水調査が出来る日が沢山ありました。
そうした貴重な散水調査で明らかになった雨漏り事例を紹介します。

1月末に当店事務所近くにお住まいのお客様から「外壁リフォーム工事をしてから雨漏りがし始めた!工事を施工したリフォーム会社に何度も相談したが一向に雨漏りが解決しない。頼りにならないリフォーム会社よりも、雨漏りのプロの方に一度見て欲しい!!」と電話でお問い合わせがあり、すぐにお伺いしてお客様からヒヤリングをしました。

お客様のお話によると、去年、北陸で最大手のリフォーム会社で外壁リフォームを施工したのですが、それ以降なぜか1階和室の天井から雨漏りが始まったらしいのです。外壁リフォームを施工してすぐのタイミングですから、お客様からしてみれば工事を施工したリフォーム会社に頼るしかありません。
すぐにリフォーム会社に相談したとのことです。

この最初の時点でリフォーム会社はちゃんとした調査をしませんでした。
それが後々お客様に必要の無いご負担をさせることになり、その結果大きく信頼を失うことになるのです。

雨漏りし始めたのが外壁リフォーム後ということで、リフォーム会社も当然ながら外壁工事の施工不良を疑いました。外壁リフォームで新規の外壁材を重ね張りしてあります。1階和室の上は瓦屋根の下屋、その上に出窓があり、2階の外壁が立ち上がっています。
リフォーム会社が連れてきた板金屋さんの処置は、出窓下と雨押さえ水切りの取り合いにシーリングを施し、壁際の【のし瓦】を隠すため、雨押さえの水切り板金の下に、さらに水切り板金を差し込んで延長するというものです。
もちろんこの処置についてはリフォーム会社が無償で対応しました。

しかし、その処置をしてから、しばらくしてまた雨漏りがします。
次にリフォーム会社は「瓦に不具合がある」と下屋の瓦の葺き替えを提案してきました。それはもちろん有償になります。お客さんとしてはリフォーム会社を信じて頼るしかなく、瓦の葺き替えの提案を受け入れるしかありませんでした。

ところが、下野の瓦を葺き直しましたが雨漏りは一向に止まりませんでした。それ以後はリフォーム会社の応対も動きも悪くなり、お客様もリフォーム会社に対して不信感を抱いてしまい、当店に雨漏りの問い合わせをしてきたという流れになります。

ということで、早速散水調査の日時をお客さんと決めました。冒頭にも書きましたが、今年は暖冬で散水調査日和が続いています。しつこいですが例年の1~2月ではあまり無いことです。

数日後に散水調査を実施しました。

1.下屋瓦
2.のし瓦
3.雨押えの水切り
4.外壁

と、水下から水上へと順番に散水していきました。
しかし、一向に雨漏りは再現しません。

「予想以上に時間がかかったな~」と思い始めたあたりで、ふとあるポイントが気になり、そこに散水してみました。
そのポイントは、出窓と雨押さえ水切りの取り合いも含めた外壁下端で、板金見切り縁をカットして織りこんである部分です。
なぜ気になったかというと、出窓の板金を張り変えずにリペイントで仕上げ、雨押さえの水切りは新規で取り付けてあるので、外壁内も含めてその取り合いに違和感を覚えたのです。

出窓の右側に散水してみたところ、10分ほどで雨漏りを再現しました。

 

その後、出窓の左側にも散水しましたが、こちらもすぐに雨漏りが再現しました。

散水調査をしたうえでの結論ですが、出窓の旧板金と雨押えの新規板金の取り合い部分において、2次防水の段階で十分な防水処置がされていないことが雨漏りの原因でした。
外壁表面で言えば外壁下端の板金見切り縁のカットして織りこんである部分から雨水が浸入すると、その下で50㎜シーリングが施してあるために、逆に外壁の外側へ雨水が排出されず、外壁内に雨水が溜まり建物内へと逆流していったのです。

振り返って考えると、最初の段階でリフォーム会社がしっかりと雨漏り調査するか、外壁を施工した板金の職人さんが、施工不良を確認する段階で外壁を一部でも剥がして確認していれば、下屋瓦の葺き直し工事というお客様に余計な負担をかけることも無かったでしょう。

あらためて思いましたが、リフォーム工事は「どこまで、どう施工する」を、建築知識や経験で判断することであり、全部新しい建材で建築する新築工事よりも、むしろ豊富な経験と細心の注意が必要な工事なのかもしれません。
「人の振り見て我が振り直せ」と言いますが、自分たちも外装工事に携わるものとして、これからも気を引き締めて工事をしていこうと思った出来事でした。

2019年3月19日
雨漏り110番富山店
中陳武

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