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雨漏りは忘れたころにやってくる【雨漏り110番練馬店】

2019.04.03 建物のメンテナンス,建築構造・建築施工,防水工事について,雨漏り調査の方法,雨漏り事例,雨漏り診断・雨漏り調査,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番練馬店の藤田が担当します。

【たまにしか発生しない雨漏りを修理する必要はあるのだろうか?】

雨の度に必ず雨漏りが発生するという訳でもないので、修理しようという気持ちも高まらず何となく様子を見てしまっている。という方も多いと思いますが、残念ながらその雨漏りは放っておいたからといって自然に改善することは無いと言えるでしょう。しかも、目に見えないだけで、実は微量の雨水浸入は雨の度に発生していて、徐々に部材の浸食が進行している可能性もあります。結果、不安はあっても雨漏りが直接目に見えないので特に手を打たないでいたという話を多く聞きます。もしかしたら、この雨漏りは一時的なもので今後は大丈夫なのかもしれない・・・。そう思ってしまう気持ちも理解できますが本当にそうなのでしょうか。忘れかけたころに雨漏りはまたやって来るのでは?

木造の建物には、“雨の出口”が意図的に設けられていて、そこを塞いではいけないという話を聞いたこともあるかと思います。もしも、一年に一度あるかないかというレベルの暴風雨でしか発生しない雨漏りの原因がその“雨の出口”なのであれば、雨漏りも致し方ないという結論もあり得るかもしれません。要するに、雨の出口からたまたま逆流などして雨水が建物内に入り込んで雨漏りになったとすれば、そこを塞いだりする方が今後の雨漏りリスクが高まるからという考え方です。無理に改善しようとすれば、意匠的な問題が発生することもあるので慎重な対応が望まれます。

では、鉄筋コンクリート造に於いての「たまにしか発生しない雨漏り」にはどう対処したらよいのでしょうか。

【雨漏りの改善は建物を見極めることから始まる】

建物は鉄筋コンクリート造3階建、陸屋根でゴム系シート防水が施してあり、4~5年前にトップコートの更新を実施したということでした。当時、雨漏りの発生は無く、防水面の補修などもほとんど無かったとのこと。その後、昨年の台風までは何の問題も無かったようですが、その台風の時に3階の1室で雨漏りが発生しました。位置は天井面でした。その時は、管理会社の担当者が屋根周辺や防水の状況を確認しましたが、特に問題になるような事象を見つけることは無く、補修などを行う場所も特定できないとして何もせず、そのまま半年ほど様子を見ているという状況になっています。

そんなある日、またしても雨漏りが発生しました。降雨量こそ少なかったようですが少々風が強かったとのこと。普段の降雨では雨漏りはしないが、風を伴うと雨漏りになるこということが分かっています。浸出量は多くありませんが確実に雨漏りだと分かる状態です。

その後、弊社にお問い合わせをいただくこととなり、まずは状況を確認しました。やはり、おそらく半年前に管理会社の担当者が確認した時と同様で、防水シート関係に見た目の不具合は感じられません。防水シートは新築時からのもので優に15年は超えていると思われましたが、まめにトップコートの塗り替えを実施しているとのことで状態はさほど悪くはありませんでした。下地との密着状態も良く、ほとんど膨れも見当たりませんでした。少し気になる状況としては、ゴムシートはコンクリートスラブ面に直貼りされているため、躯体のクラック部位の挙動に伴いゴムシートも伸縮しているので、その部分のトップコートが剥がれ気味になっているということでしょうか。しかし、挙動によるシートの破断等は確認できず、同じく周辺のシートの浮きなども確認出来ませんでした。当該雨漏り部位の直上部付近にもそういった躯体のクラック跡が数本確認出来ました。

もしも、その躯体のクラックに雨水が到達したとなれば、そのまま室内の小屋裏まで雨水が浸入するであろうことは想像に難くありません。問題はどういった経路で密着しているゴムシート下にあるクラックまで雨水が到達するのかということです。

【聞き取り、そして推測】

入居者さんの話では、半年前に管理会社の担当者が状況確認してから今回まで雨漏りは発生していなかったようです。しかし、その間、雨が降っていない訳ではありません。ということは、防水面(平場)には浸入口が無いのではないか?という推測が成り立ちます。仮に防水面(平場)に原因があるのであれば、降雨時には必ず雨漏りが発生してもおかしくないからです。もちろん、雨量や降雨時間などの条件を全て把握できている訳ではないので絶対とは言い切れません。

次に、陸屋根廻りのパラペットの状況を確認します。パラペットはコンクリート直押えで外壁面はタイル貼り、天端とアゴ面はコンクリート直押えや薄塗り補修仕上げとなっています。アゴ下の立上り防水シートもやはり直貼りで上部端末の処理はアルミアングル金物押えの上シーリング処理となっています。そのシーリングの劣化はそれなりに進行しているようで雨の浸入の可能性は考えられましたが、アゴ下には水切り目地が施されており、防水立上り端末付近に雨水が到達する可能性は極めて低いと思われました。

更に外壁側の打継目地の状況を確認します。シーリングは今までに更新した形跡はなく、硬くなっていて伸縮性は既にありません。止水機能はほぼ無いかもしれません。また、パラペット外壁面のタイルに浮きやクラックなどはほとんどない状況でした。

さて、雨水はどういった経路でコンクリートを通り抜けているのでしょうか。そして、この状況下で具体的な調査方法はどのようにするのが良いのでしょうか。

【雨漏り診断士の仕事】

雨漏り診断士が次に行うべきことは雨漏り調査の実施です。まずは被疑箇所を選定し、決められた順序で散水調査を執り行います。当面の被疑箇所は6箇所といったところでしょうか。

A. 防水シート面、特に下地クラック付近:数が多いので検証方法に工夫が必要
B. 防水立上り端末付近:シーリングに雨が到達するかどうかの検証を含む
C.(図面には記載してないが)近くにある横引きドレン廻り:密着不良確認を含む
D. パラペット躯体:貫通クラックの確認を含む
E. 外壁側の横目地(打継目地及び化粧目地):捨て打ちシーリング状況の確認を含む
F. 同上打継目地上方の外壁タイル面:浮きやクラック状況の確認を含む

上記のような推測を立てて散水調査を実施しつつ、その過程で更に気になった部位があれば随時追加したり、逆に調査不要と判断すればその部位の調査は行わなかったりもします。このとき大事なことは、散水順序を間違ってはいけないということです。調査対象の被疑箇所に実施した試験水と別の被疑箇所に実施した試験水をそれぞれ特定できるようにする配慮が必要です。

更に、散水調査に臨むにあたり、雨漏りになる時の条件を再認識する必要があります。例えば、A.の防水シート面という被疑箇所を検証する場合は、散水ではなく満水(水張り)試験とした方が現実的です。というのも、普段の雨では雨漏りしないということを鑑みれば散水だけで結果を出すには時間が掛かりすぎると想定されるためです。雨量が多く、降雨時間も多いときにだけ発生する雨漏りだと仮定した場合、水を溜めて確認する方が実際の状況に近いと考えるからです。そういった意味ではC.も同様だと思われます。

他の被疑箇所の検証にもそれぞれ注意する点があるので調査は慎重に進めなくてはなりません。よって、いずれの被疑箇所の検証にもそれなりの調査時間を要するであろうことは事前に推測できたので、建物のオーナー様には、調査期間は3~5日間程度必要だと伝えることにしました。

以上のように雨漏り診断士は持てる知識と経験を最大限に生かして雨漏り調査に当たっています。雨漏りには必ず原因があります。そして、雨漏り診断士は決して諦めません。結果、雨漏りの原因を必ず見つけ出します。原因が分かれば適切な修理も可能になります。

私たちは迷えるあなたを雨漏りストレスから必ず解放します。
決して後悔はさせません。

2019年4月3日
雨漏り110番練馬店
藤田裕二

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