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築2年目の雨漏り案件における診断と二次防水補修工事についての事例紹介【雨漏り110番調布店】

2019.05.09 雨漏り修理,雨漏り修理の方法,雨漏り事例,雨漏り診断・雨漏り調査,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番調布店の今野が担当します。
今回は、築2年目の雨漏り案件における診断と二次防水補修工事についての事例紹介となります。

建物概要は・・・築造2年、木造2階、戸建て住宅、竣工1年目に雨漏りが発生、風の強い雨の時に東面1階の窓枠上部より雨水浸出するとのこと。
ヒアリング調査により雨漏りした時の状況と建物構造や状態を確認し、当該窓枠(開口部)、上部2階排水管・吸排気ベントキャップ(貫通部)の位置や状態、その他外壁の状態など、被疑箇所となる部位や位置を想定して行くことになります。

本件は新築の建物でもあることから外装面における見た目の異常や不具合箇所は見当たりません。
そのため、散水調査を実施し不具合箇所の特定をしたうえで補修をするご提案をさせていただきました。
建物を建てた企業からの依頼でしたが、散水調査(診断)をもとに建物本来の防水機能を復旧させるため、浸水部位における二次防水を貼りかえる補修工事となりました。

先ずはヒアリングによる雨漏り情報をもとに、被疑箇所を想定し散水調査を行いました。

1.2階排水管貫通部及び1階窓上部へ散水<37分>→1階窓枠上部からの落滴を確認

2.〖止水確認68分後〗1階窓上のみへ散水<8分>→1階窓枠上部からの落滴を確認

3. 1階窓及び2階排水管貫通部へ養生を施し、〖止水確認80分後〗2階上部ベントキャップ及び外壁へ散水<60分>→浸出なし

4. 1階窓のみへ養生を施し、2階排水管貫通部へ散水<18分>→1階窓枠上部からの落滴を確認

散水調査による診断結果は下記の通りとなります。
壁面における被疑箇所(2階上部ベントキャップ、2階排水管、1階窓枠上部)それぞれの部位へ散水し、2階排水管及び1階窓上部への散水によって当該箇所への浸出を確認していることから、2階排水管回り及び1階窓周りにおけるアスファルトフェルト(二次防水)の不具合があることが想定できます。

雨漏りの原因とメカニズム(仮説)としては、風雨時に東面外壁に雨水が当たり→2階排水管貫通部及び1階窓周り、あるいは外壁面から雨水がモルタル壁内部に浸入し→各部位のアスファルトフェルト二次防水の不具合箇所から室内側に浸入し→1階窓枠上部から浸出していると考えられます。

今回の雨漏り診断結果に基づく雨漏り修理・補修工事の仕様としては、本調査により特定した雨漏りの原因箇所【雨水浸入位置】である2階排水管(貫通部)、1階窓枠上部(開口部)周りの仕上げ材であるモルタル外壁を撤去し、2次防水(アスファルトフェルト)の補修を行い、各部位の防水処理を行ったうえで外壁を復旧するなどの施工を実施いたしました。


1.1階窓上部の外壁モルタルを撤去


2.止水状況・木部の状態を確認するため既存アスファルトフェルトを撤去し、新規アスファルトフェルトの貼り込み


3.二次防水処理後散水試験


4.ラス網を貼り戻しモルタル塗り付け


5.外壁塗装仕上げ及び貫通部周りの防水処理を行い完了

雨漏り診断は雨漏り原因位置の特定をすることにより、補修範囲や工事仕様を見極め無駄な工事を省くことになります。
また今回のように竣工間もない建物については、二次防水の不具合改善を行い建物本来の防水機能を取り戻すことをご提案しています。

2019年5月9日
雨漏り110番調布店
今野昇

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