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1次防水不具合による雨水浸入雨漏り【横浜中央店】

2019.05.30 プロフェッショナルとして,塗装工事,応急処置,建物のメンテナンス,雨漏り職人,家を守るために,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは横浜中央店の山越が担当します。
よろしくお願いします。

今回は、外壁塗り替えに伴う外壁高圧洗浄の際に見つけた穴からの雨水浸入雨漏りです。

見つけた穴はベランダ下の天井隅に在り、通常の雨では雨水が入り難い箇所にある為、家を建ててから、10年間で雨漏り具象を数回感じたものの雨水浸出までには至らず、お客様が生活していく中で気になる程度の雨漏り状態でした。

しかし今回は、塗装工事を伴う高圧洗浄の為、ちょっとした雨仕舞の悪さや一次防水の不具合で、何時もよりも多くの水が建物内部に入った事により、雨漏り具象から雨水浸出に至ってしまいました。
慌てて建物内部に入らせて頂き、現状を見させて頂きました。
すると穴の開いた場所から、2mほど内部に入り込んだリビングと和室の境付近から、雨水浸出を確認しました。
後日、ベランダ下にある雨水浸入口と考えられる穴の真下にある窓に、雨水が出る事無く、窓から離れたリビング天井雨水浸出してしまった原因を調査する事になりました。
先ず、本当に穴から入った水がリビング天井の雨漏り原因なのか?他に疑わしい箇所はないのか?想定できそうな箇所に散水調査を行う事にしました。
建物は、1階レンガタイル仕上げ・2階モルタル仕上げの建物です。
被疑箇所の下には、上部と下部を分けている水切り板金があり、水切り板金はリビング天井よりも高い位置にあるので、ここから散水を始めました。

壁面(雨水浸入口)から雨水浸出までの位置が離れているので、2時間散水しましたが、雨漏り具象・雨水浸出には至らず。
次に、上部のベランダ床に水張を行い満遍なく水を張り、2時間放置しましたが、雨水浸出に至りませんでした。
念の為、調査した水がタイムラグで出で来る可能性を考えて、この日の散水調査は終了しました。

翌日、昨日の散水による雨水浸出が無かったことを確認してから、高圧洗浄の際に見つけた穴に散水しました。

すると2時間しない間に天井のシミが濡れ色に変わり始めたので、散水を中止しました。
雨水の経路を確認する為、建物の図面があれば見せて頂けますか?と尋ね図面を見ると設備図面に空調ダクトが、被疑箇所頭上に設置されてありました。
高圧洗浄の際、雨水浸入口から入った水が下に落ちる事無く、ダクトの上を伝わり外壁壁面から2mほど建物内側に雨水が浸出したようです。
ここで重要視しなければならない事は、木造住宅で1次防水層の不具合だけで雨漏りに至ってしまった事です。
木造住宅には、2次防水層(透湿防水シート・フェルトなど)の防水層があり、安易に雨水が建物内部に入らないように造られているはずだからです。
しかし、2次防水があるはずなのに、被疑箇所に散水すると雨水が建物内部に入ってしまいます。単に穴を埋めれば雨水の浸入は無くなります。
これでは今後、埋めたシーリングが劣化し、再度穴が空いてしまえば雨水が入り込んでしまいます。
原因と対策をお客様にご説明して現時点での対応。
今後、再発した時の対応と今後、起こりうる雨漏りをご説明した後、塗装工事に入らせて頂きました。
塗装後の点検時に雨漏りも確認していますが、穴埋めしてから8年経過しましたが雨漏りは再発していません。

2019年5月30日
雨漏り110番横浜中央店
山越達也

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