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バルコニー・屋上防水 サッシ廻りからの雨漏り事例【雨漏り110番茅ヶ崎店】

2019.06.03 特殊防水工事,プロフェッショナルとして,正しい知識,サッシからの雨漏り,防水工事について,屋上防水工事,雨漏り事例,コラム

本日の雨漏り110番コラムは、雨漏り110番茅ケ崎店の禧久が担当いたします。
よろしくお願いいたします。

前回のコラムでは、木造住宅ベランダ・屋上で多い雨漏り事例、「排水ドレン廻りの雨漏り」をご紹介させて頂きました。
バルコニー・屋上防水 ドレン(排水口)からの雨漏り事例【雨漏り110番茅ヶ崎店】

前回と同じ説明となってしまいますが、木造住宅で施工されているFRP防水は、シームレス(つなぎ目のない)で非常に強い防水です。
そんな強いFRP防水ですが、雨漏りが多い箇所が2箇所あります。
一つは、前回のコラムで紹介させて頂いた「排水ドレン(排水口)廻りの雨漏り」です。
もう一つは今回説明させて頂く「バルコニー・屋上出入口のサッシ廻りの雨漏り」です。

「バルコニー・屋上出入口のサッシ雨漏り」について少し説明させて頂きます。
バルコニー・屋上には、出入口がありサッシが取り付けられています。
この出入口のサッシとFRP防水の取り合い部からの雨漏りがとても多いのです。

サッシの取り付け方には、「サッシ先行」と「サッシ後付け」の2種類の施工方法があります。
「サッシ先行」とは、建物にサッシを取り付けてから防水工事を施工します。
「サッシ後付け」とは、防水工事を施工してからサッシを取り付けます。
サッシ廻り雨漏りのほとんどがサッシ先行の施工方法で起きています。

サッシ先行の場合、サッシを建物に取り付けてツバと呼ばれる部分にFRP防水を施工します。
その部分の剥離や施工不良が雨漏り原因なのです。
今はサッシ後付けが主流になっていますが、20年くらい前まではほとんどがサッシ先行(サッシを建物に取り付けしてから防水工事)で施工されていましたので、そのころのバルコニー・屋上雨漏りは、サッシ廻りの雨漏りがとても多いです。

まず、サッシ先付けの施工方法を説明させて頂きます。
ほとんどのサッシ枠はアルミニウムで出来ています。金属とFRPの密着性はあまり良くないのでサッシのツバ部分をヤスリなどで目荒らしをして金属プライマー塗布、サッシツバの廻りをポリエステルパテでサッシツバの段差を無くしてからFRPを施工します。

雨漏りしているサッシ廻りのFRPを剝がしてみると、ほぼ目荒らし、パテ処理無しで施工されています。

それではサッシ廻りの雨漏り事例をいくつかご紹介させて頂きたいと思います。

1、 サッシ廻り雨漏り (掃き出しサッシ下、FRP防水剥離による雨漏り)

 

サッシ横 撤去、残シール

サッシ下 撤去、清掃

下地腐食

この雨漏りは、ポリエステルパテの代わりにシーリング材を使い施工、シーリング材が固まる前にFRP防水を積層したことによって起こった剥離による雨漏りだと思われます。

2、 サッシ廻り雨漏り(サッシ廻り、密着部分が無い事による雨漏り)

 

雨漏り サッシ下

サッシ下 撤去

撤去、清掃、養生、プライマー

この雨漏りは、サッシを先付けた後に立ち上がり面に防火板を張った事により、サッシとFRPの密着部分が無くなり、パテ処理や後打ちシーリングも行わなかった事による雨漏りです。
建築会社(現場監督など)、大工さん、防水屋さんそれぞれの知識不足によって起こってしまった雨漏りです。

3、 サッシ廻り雨漏り (掃き出しサッシ廻り剥離による雨漏り)

 

撤去FRP 裏側

サッシツバの部分目荒らし

ポリエステルパテ処理

FRP積層

後打ちシーリング処理

この雨漏りは、掃き出しサッシ廻りFRP防水剥離による雨漏りです。
原因はサッシツバ部分の目荒らし無し、パテ処理無し、後打ちシーリング無しによる剥離です。

今回はサッシ廻りの雨漏りを3つご紹介させて頂きましたが、3つとも作業者の知識不足、施工不良が原因の雨漏りでした。

最後にもう一つだけ、サッシ廻り剥離による雨漏り補修を行う場合のポイント‼
☆サッシツバの部分の目荒らし
☆プライマー塗布
☆パテ処理
☆後打ちシーリング

FRP防水とサッシの取り合いシール部分は、きちんとした施工を行わないと剥離してしまいます。
このマニアックなコラムが、いろいろな方の目に留まり、少しでもお役に立ち、一軒でも雨漏りが無くなれば幸いです。
最後までお付き合い頂きありがとうございました!

2019年6月3日
雨漏り110番茅ケ崎店
禧久貴徳

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