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雨漏りを解決するスキル-その2

2015.01.30 雨漏り診断士,雨漏りに取り組む

2015年1月30日(金曜日)

前回のエントリーからの続きです。

先に結論を言えば、一級建築士も、防水屋さん(防水施工技能士)も、大工さんも、屋根屋さんも、塗装屋さんも、板金屋さんも、それぞれが有しているそれぞれの専門的な知識だけでは雨漏りを解決することは出来ません。
なぜなら、雨漏りが発生するメカニズムは、建物を構成する全ての部位・部材、あらゆる構造・工法と密接かつ複雑に絡み合っているからです。

例をあげます。
木造住宅において、例えば、板金工事に不具合があったとしても、その下の2次防水が正しく機能していれば雨漏りは起きません。
逆に2次防水に不具合があっても、板金による雨仕舞いが正しく機能していれば同じく雨漏りは起きません。
共に不具合があった場合にのみ雨漏りが起こるわけです。
つまり、板金の知識だけ、あるいは2次防水の知識だけでは雨漏りのメカニズムを理解できないのです。

また、そもそも雨漏りの原因が屋根(屋上)なのか外壁なのか?という問題があります。
屋根の場合は屋根屋さん、屋上の場合は防水屋さん、外壁の場合は塗装屋さん(あるいはシール屋さん)が、それぞれ専門となります。
この場合にも、それぞれの専門知識だけでは雨漏りを解決するのは難しいわけです。

ようするに、雨漏りを理解するためには、建物の構造から施工までの幅広い知識の中から、雨漏りに関連するあらゆる知識を抽出し、整理し、体系化することが必要になるのです。
そうやって体系化された知識こそが『雨漏りにおける正しい基礎知識』と呼べるものとなります。
誤解を恐れずに言えば、それ以外に『雨漏りにおける正しい基礎知識』を定義する表現は無いと断言できるでしょう。

そんな『雨漏りにおける正しい基礎知識』ですが、いったいどうやって学べば良いのか?いつどこで学ぶのか?誰から学ぶのか?
雨漏りをなかなか解決できずに一人で苦しんでいた15年ほど前、それを探し求めましたが、どこにも見つかりませんでした。
そして、独学と自力で知識を身につけ、雨漏りと充分に戦っていける自信が確信に変わった約10年前、『雨漏りにおける正しい基礎知識』を探し求めている人が自分以外にも沢山いることを知りました。

そして、立ち上がったのです。

雨漏りを学ぶ場がどこにも無いのなら、いっそ自分たちで創ろう。
自分たちで『雨漏りにおける正しい基礎知識』を体系化して世の中に広く提示しよう。
自分たちで『雨漏りにおける正しい基礎知識』を学べる場を立ち上げてしまおう。

2004年10月22日。
志を共にする5人の同志が集まり準備委員会を発足。
2005年5月29日。
NPO法人雨漏り診断士協会が設立されました。

わずか5人で始まった活動ですが、既に全国に458名の雨漏り診断士を送り出しました。
来月、2月21日には第19回目となる雨漏り診断士資格認定試験が実施されます。
この試験の後には、おそらく雨漏り診断士が500名を超えることになるでしょう。

NPO法人雨漏り診断士協会の活動も11年目を迎えています。
たった5人の志が、500名を超えるまでに大きく広がっていることを喜ばしく思うとともに公的な責任を痛感しています。
まだまだ道半ば、初志ますます高く堅固とし、雨漏り解決という仕事で世の中に貢献していく所存です。

それでは。

伝説の雨漏りハンター
唐鎌謙二

僕の著書です。→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則』

音声でもお聴きいただけます。→オーディオブック版はこちら

日常の活動状況ブログは日本外装株式会社 社長・唐鎌のブログ

さらにツイッターでもつぶやいてます。

 

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