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お客様へのお願い。
雨漏りは難しい・・・・・・・・
建物の雨漏りに本格的に取り組むようになって10年。
雨漏り110番グループも7年目を迎え、
同志と共に立ち上げたNPO法人雨漏り診断士協会も6年目に突入した。
自分で言うのも何だが、
雨漏りに関しては圧倒的な実績と経験があるし、
実際に、これまで誰にも負けないという思いで頑張ってきた。
こうして雨漏りハンターを名乗るぐらいなので、
それなりの自信もある。
そんな自分でも、
やっぱり『雨漏りは難しい』という気持は今でも変わらない。
10年以上取り組んできて、
何百件もの雨漏り物件を見てきて、
そして、そのほとんどを解決してきた今でも、
やはり『雨漏りは難しい』と言わざるを得ないのだ。。。
雨漏りが難しいのには2つの大きな理由がある。
一つは、壁や屋根の裏側(内部)が見えないこと。
建築に関する知識と、それなりの経験があれば
ある程度の想像はつく。
『こうなってて・・・・ああなってて・・・・だからこうなってるんだろうな』と、
想像をめぐらして仮説を立てる。
しかし、実は、
実際にその通りになっているという保証はどこにもない。(苦笑)
あくまでも、
きっと『そうなっているはず・・・』というだけ。
本当に、そのなっているかどうかは、
その物件を建てた人、その部位を施工した人にしかわからないのだ。。。
例えば、
それなりに雨漏りの仕事をやってきた人なら、
一度や二度は経験していると思うけど、
本来ならアスファルトフェルトが使われているべき、
モルタル壁の2次防水に、透湿防水紙が使われていることも少くない。
僕らの感覚では絶対にやってはいけないコトなんだけど、
驚くほど多いのが実態だ。
だから、
そこまで読まなくてはいけない。
こんな感じだ・・・
『あの部分をこんな風に納めているヤツなんだから、
きっとこの部分も、こんな風に施工しているんだろう・・・・・』
と、
10年前、20年前にその建物を建てた時の、
現場監督の考えを読み、
職人のレベルや性格を予想して、
その見えない部分がどうなっているかを推測しなければならないのだ。
そりゃあ難しいに決まってる。(苦笑)
雨漏りが難しい理由のもう一つは、
その雨漏りに関しての情報が実に少くて曖昧なこと。
残念ながら、お客様の記憶は不正確なことが多く情報量も少ない。
それもそのはずで、
お客様も、雨漏りをじっくりと観察しているような余裕などない。
気づいた時には既に雨が上がっていたり、
数日経ってから気づくことも珍しくはない。
なので、
雨漏り現調時のヒアリングで、
『どんな雨の時に雨漏りしますか?』
と、質問しても、
なかなか正確に答えられる人は少ない。
稀に、細かく正確に記録しているお客様もいらっしゃるので、
そういう場合には、勿論その詳細な情報を大いに参考にさせて頂くが、
残念ながら、そういうお客様は極めて少く、
大抵の場合、お客様の記憶は曖昧なことが多い。
なので、
そんな時、僕がお客様に聞くのは次の二つ。
『年に何回ぐらい雨漏りしますか?』
『雨漏りする時はコップに溜まるぐらいの量ですか?』
この2つを聞くことで、
最低でも、雨漏りの量と頻度に関しては、ある程度把握出来る。
詳しく聞いてもどうせ曖昧な情報しか出てこない。
だから、最低でも雨漏りの量と頻度だけは把握しておきたいのだ。
あとは雨漏りに関する経験値がモノを言う。。。
とは言え、
この2つの情報だけで仮説を立てていくのだから、
そりゃあ難しいに決まっている。
このように、
建物の裏側(内部)が見えないまま、
そして、情報が曖昧なまま、
知識と経験だけで、想像力を膨らまして
雨漏りの通り道を予想し仮説を立てていくのだから、
やっぱり雨漏りは難しいと言わざるをえない。
しかし、
だからこそ、面白いのだ。
難しいからこそやりがいもあり、他の業者との差もつきやすい。
そう考えると、
雨漏りほど面白い仕事は無いとも言える。
簡単な仕事はすぐに飽きるし、やりがいも小さい。
誰でも出来るから、すぐにライバルも増えて、
結局のところ、不毛な価格競争に陥りがちだ。
でも、
難しい仕事は決して飽きることはない。
難しいから他の業者は敬遠しがちだし、
仮に参入してきても、なかなか成果を上げることは出来ない。
だから、結果としてライバルも少ない。
で、
結局のところ何を言いたいかと言えば、
このブログを読んでいるお客様には、
ぜひ、雨漏りに関して詳しい記録を付けておいて欲しい。というコト。
やはり、難しい雨漏りを解決するためには、
お客様のご協力、正確で詳細な情報が大切なのです。
雨漏りは難しい。
難しいからこそやり甲斐があるし面白い。
難しいという前提で取り組むからこそ、
解決へ近づいていける。
そして、
お客様にも出来るだけ正確な情報を、
出来るだ限り詳細に記録しておいて欲しいのです。
雨漏りは難しいからこそ、プロである我々だけではなく、
お客様にもちょっとの努力をお願いしたいのです。
ぜひ宜しくお願い申し上げます。
雨漏りハンター@唐鎌
日常の活動状況ブログは伝説の雨漏りハンター楽天ブログ。
さらにツイッターでもつぶやいてます。