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雨水の侵入は屋根や壁からだけではない!!【雨漏り110番熊本北店】
本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番熊本北店の木付が担当いたします。
よろしくお願いいたします。
九州北部も梅雨に入り毎日雨が降り続いています。
全国で大きな災害がないことを願うばかりです。
今回は某カーディーラー様でおきた雨漏りの事例です。
ご相談内容は前日朝から深夜まで激しい雨が降り続いた次の日に出社すると商談スペースのタイルカーペットが雨漏りで水浸しだった。ということでした。
床は拭き取られていましたが壁や天井はまだ水分を含んでいました。
・前日は店休日だったためいつ頃雨漏りしたかは分からない
・雨漏りは今回が初めて
・雨が激しく長時間降ったのは久しぶり
到着して状況を伺ったあとまず商談スペースの真上にある天井点検口を覗いてみました。
鉄骨H鋼に雨水の流れた跡が確認できました。
どうやら侵入箇所は軒先部分のようです。
天井のボードにも雨水が拡がった跡があり侵入した水の量が多かったようです。
次に雨漏りの原因である雨水侵入箇所を調べるために屋根に登ってみました。
念のため屋根の状態も確認してみましたがサビはありますが目立った腐食や穴等は無く屋根自体には大きな問題は無さそうでした。
となると原因はやはり軒先にあるようです。
軒先を確認するとこの建物の雨樋は板金を加工した箱樋が使われていました。
樋自体は乾いていたので勾配はとれていて雨水も流れているようでした。
箱樋の継ぎ目を確認するとシーリングが切れており重ね内部に水が浸入していました。
しかし雨樋は建物の外にあるのでここが雨漏りの原因ではないと思われます。
目視検査が終わった後散水試験をしてみると原因がすぐにわかりました・・・
散水した水が流れず排水ドレンから溢れ雨樋のなかにどんどん溜まっていきました。
どうやら竪樋の中が詰まっているようです。
掃除をすると鳥の巣が詰まっていました。
ドレンが詰まっており排水できていなかった竪樋です。
電気の引き込みをかわすために勾配のない90度エルボを使い施工してあることにより鳥の巣等のゴミが詰まりやすい形状でした。
前記したように雨水の滞留がなかったので雨樋より屋根取り合いからの雨漏りの可能性が高いと予想していましたが間違いでした。
少量の雨なら詰まっているものの隙間から少しずつ流れるようですが雨量が多いと排水が追い付かず雨樋にどんどん雨水が溜まっていき
写真でわかるような換気面戸の隙間や鉄骨の継ぎ目から排水できずに溜まった雨水が雨樋から溢れ室内側に流れ込んで雨漏りを引き起こしていました。
[雨漏り修理]
お客様に雨漏りの原因をご説明し今回の場合は竪樋内部の掃除だけでも雨漏りは解消しますが今後のこともふまえ竪樋を曲げずに雨水をまっすぐ流すように施工し直しました。
樋の流れを曲げないことによりゴミ等が詰まりにくくなりました。
今回の雨漏りは勾配の無いエルボを使用した竪樋内部に少しずつゴミが溜まっていき久しぶりに激しい雨が降り続いたことより少量の雨では流れないような鳥の巣等も押し流されて竪樋内部に詰まってしまった上に長時間にわたり激しい雨が降り続いたことにより雨水の排水が追い付かず樋内に溜まっていった雨水が室内側に逆流し雨漏りが起きていました。
[90度のエルボで施工すること自体は悪いことではありませんが他の物に比べて詰まりやすいデメリットがあります]
屋根・壁からだけでなく箱樋の場合雨樋からの雨漏りもよくみられるケースです。
梅雨に入りこれから激しい雨が降り続くことがあります。
今まで起きていなかった雨漏りが急に起きビックリされることもあると思いますが雨漏り修理をご自身で行なわれると大変危険な場合がございます。
きちんと治すためには原因究明が1番大事です。
異変に気づいたら雨漏り110番にご連絡を!!!
2019年7月17日
雨漏り110番熊本北店
木付悠太