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真壁の住宅の雨漏りは…【雨漏り110番飯田店】

2019.08.30 雨仕舞,正しい知識,建物のメンテナンス,建築構造・建築施工,家を守るために,雨漏り診断・雨漏り調査,コラム

知らぬ間に壁から雨漏りが起きている
日本家屋には真壁構造と大壁構造があります。どちらの方が雨漏りのリスクが高いかというと真壁構造になります。真壁と大壁の見た目での大きな違いは、壁の表面に“柱、梁、筋交い”が出ているか出ていないかである。そもそも日本家屋は真壁構造が始まりになっています。しかし現在の住宅は大壁構造が主になっています。

お客様からの依頼で雨漏りが起きているお宅を見に行きました。かなり立派なお宅な事が見てわかりました。先にも解説をしましたが真壁構造の日本家屋でした。雨漏りが起きているのは部屋内で4か所、外部に2~3ヵ所が目視で確認が出来る雨シミがありました。下記の写真がその状況を写したものになります。

お客様にもヒアリングを行いましたが、いつの時点で気が付かれたかについては明確な答えはもらえませんでした。ただし、なぜこのようになってしまったかについては未だに疑問を感じておられる様子でした。
過去他にも真壁構造のお客様に「部屋の柱、天井に雨漏りが起きた事ありませんか?」質問をしてみた事がありますが、ほぼ高い確率で雨漏りしているのを見ていると言われました。しかし修理らしき事はされていないのが現状です。

さて真壁構造のどの部分に問題があるのか…。関わります専門業種は大工、屋根(瓦、板金)、左官の三者が関わってきます。大壁とは違い柱、梁、筋交いを魅せる構造である事からそれぞれの境界部分に瑕疵が出て来ます。要は雨仕舞がきちんとできない部分が存在する事です。例えば下記の写真を見てもらうとわかります。

柱と塗り壁の隙間に名刺を差し込んでみた所、写真のようになりました。雨風が当たる部分でこのような状況だとすると雨水はどういった形で室内に侵入して行くでしょう。
今回、室内側に起きている部分の壁は写真で示す4か所になります。

こちらの面は南面になっている事から強く風を伴った雨の場合には柱、梁、板壁に雨水が当たり隙間より雨水が侵入して行きます。

経年劣化と共に柱と壁に変化が見られる
現在、真壁構造が少なくなってきたのは雨漏りが起きやすいという訳でなく、意匠的に柱を魅せない工法は、外装材やサッシなどの製品等の改良や変化で変わってきているのが現状だと考えます。
真壁構造は大壁構造に比べてこまめに手入れをして行く必要がある事はお分かりかと思います。先に説明をしたように柱、梁、筋交いを魅せる事からそれぞれに関わる業者の取り合いが非常に難しい部分がある為に、特に陽当たりや雨風が当たる面については目視で確認をして行く必要があります。
真壁構造の場合、内部側も真壁となっている部分については稀に柱と壁の隙間から光が漏れるような事も起きるケースがあります。室内側からも確認が出来るかと思います。

まとめ
今では少なくなってきた真壁構造ですが、考え方次第では柱を魅せる事も施工上可能ではありますが、やはりそういった方法が有ったとしてもメンテナンスが必要であることには変わりがありません。仮に雨漏りが止まらない場合には真壁構造の壁を大壁構造に変える事で雨漏りを回避出来る事もわかっております。
真壁のお宅をお持ちのお客様には是非一度確認をしてもらうと良いかと考えます。

2019年8月30日
雨漏り110番飯田店
宮下隆行

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