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雨漏り被害 強風、ゲリラ豪雨、シロアリ、サイレントキラー雨漏り【雨漏り110番大田店】

2019.02.17 サイレントキラー雨漏り,台風,雨漏り被害,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番大田店の倉方が担当します。
よろしくお願いします。

年末から晴れが続いていますね。
特に1月は本当に雨が少なかったですね。
しかし、その少し前になりますが、去年9月の台風21号では関西方面に大きな被害をもたらしましたね。

そして10月1日、関東に大きな被害をもたらした台風24号。
この台風でうちのような小さな施工店でも“屋根が剥がれた”というお問い合わせが激増しました。

もちろん、屋根だけでなく雨漏りの被害もあったのですが、ここまで屋根の被害が集中した台風は今まで経験がありません。

この写真は窓上の霧除けが剥がれた被害です。
9月30日の夜、バリバリ!という音ともに剥がれてバタンバタンと今にもちぎれんばかりに暴れだし、お客様は暴れている板金の端を窓に引き込んで一晩過ごされたそうです。
強風が吹き込む中、一睡もできなかったとお話されていました。

こちらもやはり台風24号の強風で剥がれた屋根です。
強風で軒先からはがされてしまいました。
もともと痛みがあった屋根です。
痛みは同じような状況なのになぜここだけ剥がれたのか?
建物の立地で風の抜ける部位にあたったためと思われます。

こちらは屋根の上のアンテナが倒れて瓦が割れてしまったという事例です。
また、倒れないように4方でアンテナポールを引っ張って支えているステンレスワイヤーも激しい揺れで接している瓦が割れてしまっているという現象も確認できます。

こちらはリフォーム用の屋根材の被害です。
結構な重さの棟が強風で飛んでしまいました。
飛んでしまった棟は隣接する道路に散乱して大変なことになってしまったようです。

重たい棟が風でずれたり落ちるだけでなく飛ばされてしまったという事実。
いかに風が強かったかを物語る事例です。

このように、台風24号では『風』に対する被害が多く見受けられました。
私自身、9月30日の夜中は風の音がうるさすぎて起きてしまったという記憶があります。

私の自宅は鉄筋コンクリート造のマンション、3階部分なのですが、窓のガタガタ言う音、風が吹き付ける音、今まで聞いたことがない恐怖を感じる風の音でした。
そして木造住宅のお客様にお聞きしたところ、音もすごかったが風で家が揺れるという経験もされたようです。

ほんとにすごい台風だったというのが印象です。

また、昨今の気象ではやはりゲリラ豪雨というのが顕著のなっていると思います。
1時間に30ミリ、50ミリ、100ミリなんていう豪雨もよく耳にします。

また、2015年9月に鬼怒川が決壊した『線状降水帯』、これはある地域に活発な雨雲がかかり続けて大雨をもたらす状態なのですが、大田区でも2015年9月は線状降水帯の下にありました。
当時、雨の降り方が強すぎて息苦しさを感じたのを覚えています。

それまでは『線状降水帯』なんて言葉を聞いたこともなかったですが、その凄さを目の当たりにしてからはほんとに怖いと思いました。

そしてこの『線状降水帯』もいまや集中豪雨のときにはよく聞くワードとなっていますね。

このように気象が凶暴化している。
今までの常識や概念では防ぐことができない自然現象が多発している。
そう感じるのは私だけでしょうか?

防水でよく雨漏りのウィークポイントとなる排水ドレンです。
このドレンや排水管はその面積で大きさや数を決めています。

ちなみにこちらは屋上ではなくバルコニーの排水ドレンです。
排水ドレンと塩ビ管のつなぎ目から雨水が浸入している。
また、塩ビシートと排水ドレンのつなぎ目が剥離してそこからも雨水浸入しています。
排水ドレンは雨水が集中する場所となっているので不具合が発生すると雨漏りの被害が大きくなってしまいます。

この写真は片流れの大屋根対してサイズのあっていない樋が取り付けられています。
大屋根の面積に対して軒樋が小さすぎるため豪雨のときに雨をさばくことができずオーバーフローして野路板に雨がかかり、雨漏りとなっているケースです。
このように屋根の大きさによって使用する樋(どれだけ雨水がさばけるか)も考えなくてはいけません。
また、樋なんか壊れていても気にしない、大丈夫だよ、と言うような樋の役目を軽く見ている感覚も少し感じることが有るのですが、雨漏りの予防は『建物を濡らさない』というのが大切です。
樋が壊れていると雨が当たらなくていいところに雨が当たる、雨が集中する、ということになりそこが雨水浸入位置となってしまう場合が多々あります。

これは雨樋でバルコニーの下にあるポーチ枡と言われる部分です。
バルコニーの排水ドレンの『受け』としてバルコニーの軒天井にピタッと付いています。
お客様から排水ドレンに流れる水がどうもおかしい?というお話を伺い、ポーチ枡を外してみたところです。
土が詰まってしまっていますね。
この状態では水は流ません。
実はこのポーチ枡、詰まってしまうと大変なことになります。
ポーチ枡に詰まった雨水が軒天井の中に浸入し、そのまま室内に漏水してしまいます。
【写真5】の排水ドレンと同様、雨水が集中するところなので浸入する雨水の量が多く、ポタポタ垂れる雨漏りではなく、滝のように流れるという表現になってしまう雨漏りとなることもあります。

こういった不具合があるとゲリラ豪雨、集中豪雨などでは室内に大量の雨水が流れ込んでしまい、内装クロス、床、家具、電化製品、調度品などに被害が拡大してしまいます。
また、木造住宅であれば壁内の断熱材、ボードなどが濡れてしまいカビなどの原因となってしまいます。

そして木造住宅で雨漏り被害として無視できないのは『シロアリの被害』です。
むしろ雨漏りの被害よりシロアリ被害のほうが建物に対するダメージは大きいといえます。

これは雨漏りしていてその被害が室内に現れず、長年放置してしまったためにシロアリに侵食された構造体(柱や梁など建物の構造に関わる部分)です。
こういった雨漏りの場合、最初は本当に微量の雨水浸入から始まります。
微量なので室内にポタポタ漏れる、シミが出るということもなく、したがって気が付かない状態で長期間放置となってしまいます。
そうなると湿った構造体はシロアリの絶好の好物となり侵食されてしまいます。
また、浸入した雨水がサッシなどに受けていればサッシ上枠から雨水が垂れてくるということもありますが、水を受ける物がなにもない状態ですと雨漏りの発見が遅れ、構造体に被害が拡大し、最悪の場合、柱や梁の交換といった大きな工事が必要になってしまう場合があります。
『サイレントキラー雨漏り』と言ってもいいかもしれません。

こちらも雨漏りの2次被害でシロアリに侵食されている木材です。
板金屋根の端部が壁の中に入っています。
端部といえども雨が降れば水は流れて行き、そこから入った雨水が木材を湿らせシロアリを呼び込んでしまいます。
ちなみにこの部分は3階建ての3階部分です。都市伝説的にシロアリは2階以上は食べない、なんてことを聞いたりしますが、彼らにとって1階だろうが3階だろうが関係ないということです。
湿った木があればどこでも食べに行く。
それがシロアリです。
ちなみにこの建物はここが雨漏りの1丁目1番地でした。
解体作業を進めた結果この上には雨漏りの被害はなく、シロアリの被害もなかったです。
しかしここが3階ということは2階、1階と雨水は下がっていきます。
シロアリは1階から侵食してきますからこの建物の修理はどれだけ大きな作業になってしまったかは想像に苦労しません。

こうして、雨漏りと言っても風で物理的な被害でもたらされる雨漏り、ゲリラ豪雨や集中豪雨で特に甚大な雨漏りを起こす部位、そして最初はそれほどでもない雨漏りがシロアリという2次被害を被ると大変なことになってしまう。

ということをお伝えしてきました。

物理的な被害は目にも見えますし対処しやすいですが、後半の『サイレントキラー雨漏り』系は早期発見すら難しいです。ではどうしたらいいのか?

まずはお客様がお住まいの様子を注意深く観察する。例えば半年に1回でもいいです。
外壁にヒビはないか?そのひび割れから苔などが生えていないか?雨が降ったときにお家のまわりをぐるっと1周するというのもいいですね。
樋の詰まりや破損など晴れているときではわからないことも発見できます。
また基礎が濡れていないか?を確認することも重要ですね。
雨が当たらない部分の基礎が濡れている場合、壁内に伝った雨水が流れ出てきている可能性があります。

そして外壁の塗替えなどは絶好のメンテナンスの機会となります。
ただ単に塗るだけの塗装ではなく、雨漏りのウイークポイントを熟知した業者さんにお願いしてしっかりと見てもらい、雨漏りにつながるような不具合を発見、修理することが建物を長持ちさせることになります。

2019年2月17日
雨漏り110番大田店
倉方康幸

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