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住宅2階バルコニー掃出しサッシ窓からの雨漏り【雨漏り110番静岡店】
今日のコラムは雨漏り110番静岡店の府川が担当させて頂きます。
どうぞよろしくお願い致します。
今回は、先日ご依頼を頂きました雨漏り調査(散水調査)の様子をレポート致します。
今回雨漏り調査をするお宅は静岡市葵区にあるI様邸です。
お聞きした所による建物のデータは以下の通りです。
- 築33年
- 母屋は木造でバルコニー部分は増築の鉄骨造
- 屋根は瓦屋根
- 外壁はパネル系(塗装改修済み)
- 防水層はFRP(改修済み)
写真の〇印の箇所が雨漏りする直上の部分です。
ご覧の様にバルコニーに接した掃出しサッシ窓となっています。
屋根の軒は通常の寸法ですので、南風が強くサッシ窓に吹き付ける位の降雨でなければ雨漏りする事はないとの事でした。
近づいて見てみると
サッシ窓の建枠とFRP防水が肌別れし、隙間が開いていました。
一度防水改修をされているとの事ですが、これでは恐らく漏るでしょう。
もう1枚はサッシの入隅の様子です。
アルミサッシ窓入隅部分の雨漏りは、築30年を越えた南西面のサッシ窓によく現れる現象です。
アルミサッシは一体に出来ているわけではなくパーツの集合体です。
この箇所には通常ゴム製のパッキンでシーリング処理されている訳ですが、ゴムですので紫外線や風雨で経年劣化して来ます。
そうしますとこの箇所に隙間が生じ、強い雨に当たると雨漏りするわけです。
先ずは防水とサッシが肌別れしている箇所に散水してみました。
すると3分弱で1階の天井裏に滴下して来ました。(写真正面の断熱材の部分です)
次にサッシ窓入隅部分に散水してみました。
すると今度も3分程度で滴下して来ました。
漏水箇所が左側に若干移りました。
という事は雨漏りの入り口が2ヶ所ある可能性があります。
雨漏りのタイプ別で言うと『複数浸入雨漏り(創発雨漏りの可能性あり)』に属します。
このタイプの雨漏りは浸入箇所が1ヶ所と勘違いしてしまう場合があります。
雨漏りの知識や経験が無いと2ヶ所目の浸入口を見落としやすいケースです。
その後、5分もするとみるみる内に滴下する量が激しくなり、室内の壁と扉の上枠部分に広がって行きました。
居住者の方に確認したところ、雨漏りする際はこの様に内壁にシミが出来てくるという事でしたので、まず間違いなくこの箇所からの雨漏りだろうと結論付けました。
今回の雨漏り原因はとても単純で分かり易い例ですが、上記に書かせて頂きました通り、知識がないと浸入口を1ヶ所のみ直して強雨時に再度雨漏りしてしまう事も想像されるケースです。
これから改修工法のご提案となりますが、母屋とバルコニーの構造そのものが異なり、防水とサッシの両方の修理が必要になるという事で慎重な対応が求められます。
この続きは次回のコラムでご紹介したいと考えております。
2019年4月7日
雨漏り110番静岡店
府川岳広