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前回の塗り替え工事が雨漏りを誘発したシーリングの恐怖【雨漏り110番仙台北店】

2019.04.12 雨漏り予防,屋根工事,建築板金,雨漏り修理,雨漏り事例,雨漏り診断・雨漏り調査,雨漏りに取り組む,コラム

本日のコラムは雨漏り110番仙台北店の吉田が担当いたします。

弊社は創業してから15年目です。
雨漏り診断士と1級建築塗装技能士がいるペンキ屋として、一般建築塗装・雨漏り調査業務・防水工事業務・鳥害対策などを営んでおります。

それでは、早速ですが雨漏り案件のご紹介をしたいと思います。
現場は仙台市泉区のお隣のベットタウン富谷市の築30年の戸建て2階建ての物件になります。

今回のお客様は、2階トイレのクロスが1年前に張り替えたばかりなのに剥がれてくる、というお話から、原因は結露なのか?もしや雨漏りじゃないよな?と、疑ったところから始まりました。

弊社では工事前アンケートで必ず雨漏りの経験の有無を確認しますが、当初お客様は「雨漏りが【ない】」に◯をされていたので、雨漏りは完全に頭から外しておりました。
今思えばここに落とし穴があったのかもしれません。

施工前にもクロスが少し傷んではおりましたが、窓回りの結露で少し剥がれているのだと勝手に解釈し、あまり気にせずに内装工事を進めました。

しかしながら、私の経験ではクロス工事施工後わずか1年で剥がれることは殆どなく、壁の内部からの湿気などが考えられる事からも、壁の内部に何らかの水分、湿気があると推察しました。

まずは、屋根からの雨漏りかもしれないと疑ってみることにしました。

屋根を見てみると鋼製の横葺き屋根でした。
こちらの部材の特徴としましては、雨が降った際に水が水下方向だけでなく、屋根材の重なりの内部で横方向にも流れていく場合があります。

実は、プロであってもそのことを知らない方もいますので、そのような方に工事を任せてしまうと雨漏りを止めるどころか水の流れを遮ることになり、逆に雨漏りを誘発してしまう恐れがあります。
とても危険で注意が必要な部材になのです。

前回塗替えをした塗装屋さんなのか、あるいは太陽光の業者さんなのかは不明ですが、実際にベットリとシリコンシールが施してありました。

この状態を放置しますと、いずれ高い確率で壁の内部に水が回ってしまいます。
たまたま前日夜から大雨が降りましたので確かめる意味で、トイレの壁のクロスが剥がれた箇所の外壁をカットしてみました。
やはり防水シートの上を雨水が通っているのが分かりました。

このことから2F屋根の改善工事の検討に入りました。
現在の屋根と外壁の取り合いは下記の【図1】のようになっており、このままでは大雨の際には雨漏りを起こすリスクがあります。
いつもお願いしている板金屋さんと相談し、カバーして雨水の浸入を押え込む対策を考えました。
それが【図2】の改善案です。

【図1】

【図2】

まずは、既存の屋根をカットして立ち上がりを作ります。

下地の木材を隙間に入れます。

その後、板金を被せ、立ち上がりに下地をかませて【図2】のように板金を施しました。
後付の対策になるため、最後はどうしてもシーリング頼みになる部分もありますが、外壁を破壊して2次防水まで処置をするには、かなり大掛かりな工事となってしまい費用負担も大きくなります。
また、その際に既存の2次防水を傷めてしまうリスクもあります。
今回は現状の外壁劣化状況や予算面を考慮し、外壁の2次防水には手を付けない仕様で対策しました。

最後に一時的に切り抜いた外壁を補修し、塗装で仕上げてお引き渡しとなりました。

雨漏り110番仙台北店では、お客様のご要望に応じて、雨漏り調査のみ・雨漏り調査して雨漏り修繕のご提案・雨漏り調査診断して雨漏り修繕の責任施工・それら全ての業務における報告書の作成まで、様々なお手伝いをさせていただいております。

やみくもにシーリングをして逆に雨漏りを誘発するような失敗がないよう、雨漏りの専門家である私たち雨漏り診断士を上手に活用なさってみてはいかがでしょうか?
きっと皆様のお役に立てることと思います。

これまでも、これからも、日本の雨漏りと戦い続け、雨漏りで悩んでいらっしゃるお客様を一人でも多くお救いすることを目指してまいります。

2019年4月12日
雨漏り110番仙台北店
吉田哲朗

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