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結露の問題。
2015年2月8日(日曜日)
最近の建物はとても気密性が高くなっています。
気密性が高いということは室内の空気が外に逃げにくいと言うことでもあります。
そして、最近ではどの家庭(オフィス)でも当たり前のように加湿器が活躍しています。
つまり、室内の空気は湿度がとても高い状態に保たれているのです。
そうなると、必然的に窓ガラスには結露の水滴がビッシリつくことになります。
ガラスだけではなくアルミサッシにも大量の結露がつきます。
コップに何杯も溜まるほど大量の水が出ることも珍しくありません。
その結果、窓枠にシミが出来たり、窓下のクロスにシミやカビが発生したりします。
こうなると、雨漏りよりも被害が深刻になる場合があります。
雨漏りによる濡れが雨天時に限られるのに対して、結露は天気に関係なく起こるので、冬場ともなれば大量の水滴が毎日のように窓のまわりを濡らすことになるからです。
雨漏りと勘違いされたお客様から雨漏り110番に問い合わせを頂くことも珍しくありません。
残念ながら、現時点で結露に対する解決方法は多くありません。
一昔前でしたら『換気を良くして空気を入れ換え、室内の湿度を下げてください』とアドバイスしましたが、それではいったい何のために加湿器を稼働しているのか?ということになります。
その手のアドバイスは既に時代に合わないのかもしれませんね。
ある程度費用をかけられるのであれば窓サッシをペアガラスに変えるとかの対策があります。
費用がかけられないなら、できるだけ雨戸を閉めて窓ガラスの内外気温差を減らすとか、最近ではガラスに断熱材を貼ったりする方法もあります。
結局のところ、室内の湿度を下げるか、何かしらの方法でガラス表面の室内外温度差を少なくするか、理論的にはその2つの方向性から考えるしかありません。
最近の新しい建物では、いろいろ工夫して結露の低減に成功している建物も増えているようですが、古い建物では結露対策はほとんどとられていません。
20年以上前の鉄骨ALC造などでは、尋常じゃないぐらいの結露に悩まされている建物が驚くほど多いという現状もあります。
雨漏り110番としても、いずれ結露の有効な解決方法の開発に取り組みたいと考えています。
雨漏りと間違われることが多い現象ですし、建物への被害としては雨漏りとほとんど同じですので。
建物を守ると言う使命を追求していくうえで結露は避けては通れない道だと思っています。
正直言えば、今の段階では、あまり良いアドバイスが出来ずに悔しい思いをしております。
いつか良い解決策をご提示できるように努力いたします。
それでは。
伝説の雨漏りハンター
唐鎌謙二
僕の著書です。→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則』
音声でもお聴きいただけます。→オーディオブック版はこちら
日常の活動状況ブログは日本外装株式会社 社長・唐鎌のブログ。
さらにツイッターでもつぶやいてます。