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雨漏りイコール屋上防水ではありません。
2015年3月5日(木曜日)
新宿の大きめな建物で雨漏り現調をしてきました。
築40年ちょっとのRC造です。
いわゆるオフィスビルなんですが、複数箇所で雨漏りをしている物件です。
管理組合の理事長をされている方が、一昨年の欠陥住宅全国ネット横浜大会での僕の講演を聞かれていたとのことで、ご相談を頂いたのです。
一番問題となっている雨漏り浸出位置の状況を確認しながら、これまでの雨漏り現象についてヒアリングします。
その後、他の浸出位置を見させて頂き、建物全体について把握しました。
管理会社の提案は『屋上防水工事を実施しましょう』というものです。
確かに屋上はあまり良い状態ではありませんでした。
しかし、私の見立てでは、今問題となっている雨漏りとは直接関係がありません。
少なくとも屋上防水工事をやっても雨漏りは止まらないことが明白です。
それもふまえて、プロとしての見解を伝えさせて頂きました。
結論から言ってしまえば、外壁の修理、それも部分的なものではなく全体的な改修工事をしたほうが良いですよとお伝えしました。
雨漏りの原因が、限りなく高い確立でRCの打ち継ぎ目地だと考えたからです。
既に20年以上外壁に手をつけていないとのことでしたし、外壁の劣化が明らかに許容の範囲を超えていたこともあります。
いずれにしても、屋上防水工事だけやっても意味がないことはハッキリ伝えました。
あとは管理組合の判断でしょう。
帰り際に、本日のご相談料はおいくらですか?と聞かれまして、『相談は無料でやらせて頂いておりますので結構です』と、辞退させて頂きました。
たいへん恐縮されてしまいましたが、創業以来ずっと相談無料でやってきていますので。
もちろん本格的なコンサルティングの依頼であれば別ですけれども。
それはそれとして、管理会社さんももう少し勉強して欲しいものです。
今どき、雨漏りイコール屋上防水なんて、勉強不足にもほどがあります。
困ったものです。
それでは。
伝説の雨漏りハンター
唐鎌謙二
僕の著書です。→『自分を磨く「嫌われ仕事」の法則』
音声でもお聴きいただけます。→オーディオブック版はこちら
日常の活動状況ブログは日本外装株式会社 社長・唐鎌のブログ。
さらにツイッターでもつぶやいてます。