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梅雨の時期だからこそあなたにしかできない雨漏りを未然に防ぐポイント【雨漏り110番大田店】

2019.06.23 プロフェッショナルとして,正しい知識,雨漏り予防,建物のメンテナンス,意外と知られていない雨漏りの原因,雨漏りあるある,雨漏り事例,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110大田店の倉方が担当します。
よろしくお願いします。

今日のコラムは、梅雨の時期だからこそできる【大切な建物を守り、雨漏りを未然に防ぐチェックポイント】をお話したいと思います。

雨漏りを未然に防ぐ?一体どうやって?と思われますか?雨漏りは原因があって初めて発生する事象です。その原因というのは『建物が雨に濡れるから』と言ってもいいと思います。

もっと踏み込むと『建物が雨に濡れなければ雨漏りは発生しない』と言い換えることもできます。

また、今日お話する内容は雨漏りをさせない、未然に防ぐということになりますが、イコール建物に負荷をかけないことに繋がります。負荷をかけないということはそれだけ建物を長持ちさせることができるのです。

ちょっと前置きが長くなりましたが、早速本題に入りたいと思います。

写真1

木造戸建て2階部分のベランダの写真です。大量のゴミが溜まっていますよね。しかも新しいゴミではなくしばらく時間が経ってしまっている状況です。さて、この状況で大雨が降ったらどうなるでしょうか?例えこのベランダの排水口が2つあったとしてもこれだけ大量のゴミがあれば2つともゴミが塞いでしまいます。塞がれてしまったら雨水はどうなるか?想像に苦労しません。こういった場合の雨漏りは室内に大量の漏水をもたらします。
お客様に何故ここまでゴミが溜まってしまったのかをお聞きしたところ、ここのお部屋はお子様が使用している部屋のベランダで、年頃のお子様から部屋に入れてもらえなかったとのこと。お子様は読んだ漫画や雑誌をベランダに放置していました。その結果、排水口を塞いでしまい、大量の雨水が室内に浸入して壁や天井から滝のように水が流れてきたのです。

ゴミは溜め込まずこまめに処分しましょう。

写真2

この写真は写真1真下の室内です。赤丸部分から断続的に水が落ちていました。天井のつなぎ目、壁と天井の取り合い部分などまさに滝のように流れていました。こうなると壁の断熱材などが水を吸ってしまい完全に乾燥させるのは難しい状況となってしまいます。

写真3

この写真は木造戸建て2階上のルーフバルコニーです。水が溜まってしまっているのが分かります。溜まっている先に白い改修用ドレンのストレーナー(ゴミなどがドレンに入らないようにする網状、または格子状のもの)が見えます。お話をお聞きすると、ここのルーフバルコニーに普段ほとんど上がってこないとのこと。見た目にゴミなどはありませんが、ドロなどが目立ちますよね。

写真4

ストレーナーを外してみました。すると溜まっていた水がドレンから流れていくのが確認できました。

今回の事例はゴミではなく飛来してきた土やホコリがストレーナーに詰って目詰まりを起こし、プール状態になってしまったという案件です。

ちなみにこの案件、プールになって雨漏りという事例ではなく改修用ドレンの施工ミスで雨漏りしていました。もともとのドレンに不具合があって雨漏りしていたのにそれを理解しないで施工してしまって雨漏りが止まらないという案件でした。

しかしながらいくら防水施工していても水を溜めるということは避けなければなりません。なんといっても水は重いですし湿気もあります。必要以上に重みをかける、湿気を帯びる。それは建物にとって大きな負荷となります。

写真5

木造戸建て2階部分のベランダです。新築から10年程してから外壁塗装とベランダにウレタン塗膜防水を施工した建物です。その工事から約10年経過しているとのこと。ウレタン塗膜防水が切れていますね。なぜウレタン塗膜防水が切れてしまったのかは不明ですが、見た目にわかる不具合ですよね。大雨の降る前であれば何かしら対処の仕方はあります。こちらのお客様もほとんどベランダには立ち入らないとのこと。この場合も立ち入らない=不具合を発見できない=雨漏りしてしまう、という悪循環のサイクルが完成してしまいます。

写真6

こちらも写真5同様の建物なのですが、ドレンに泥や苔が詰ってしまっていました。エアコン室外機を置いているブロック、立上り部分の苔などをみると長期間放置されていたのが分かります。生活の主体がほとんど1階だというお客様。こういった放置は仕方ないといえば仕方ないことなのかもしれませんが、このような詰まりはお客様ご自身が確認、対処していただかないといけない部分です。お客様には半年に1回程度、また台風や大雨が降る前などはベランダや排水口を確認して下さいとお伝えしました。

写真7

こちらも木造住宅2階建ての2階バルコニーを1階から見上げている写真です。さて、ここでなにかお気づきになりますか?リスクと言ってもいいかもしれません。これまでのコラムをみて、この写真でピンときたあなたは相当排水口の詰まりに対して意識が高い、または建物に対して大事にしたいという意識が高い方とお見受けします。

さて、この写真に隠されているリスクとは→建物より高い部分に木があると言うところです。何故木があるとリスクなのか?この木は松ですね。松の葉が落ちた時、どこに落ちますか?そう、バルコニーに落ちますね。落ちた葉は雨が降ると排水口に集まって詰まりを発生させます。ここまでは今までと同じなのですが、あと1点、大きなリスクがあります。

それは、ポーチ枡という軒天井に枡がついているタイプという点です。このポーチ枡自体にゴミ、ここでは松の葉が詰まると当然流れなくなります。流れなくなった雨水は軒天井の裏に回ってしまい建物側に移動した場合、壁際に多大な雨漏りを発生させます。

写真8

写真7のポーチ枡を外したところです。このポーチ枡を外すのはちょっとコツが必要ですが外せないことはありません。建築した当時は外すことを想定しています。というより詰まることを想定していると言ってもいいかもしれませんね。それからここまで届く脚立が必要です。なかなか脚立まで用意するとなるとハードルが上がってしまいますよね。そんなときはバルコニー排水口から懐中電灯などで覗いてみることをおすすめします。また、バルコニー排水口からこの詰っている部分は通常ストレートで落ちているので使わなくなった菜箸やちょっと長くて硬い針金などを排水口から突っ込んで詰っていないかを確認することもできます。

写真9

ちょっと画像が荒いですが、分かりますでしょうか?軒樋が壊れて窓上の霧除けに雨水が集中しています。集中した雨水が霧除けから下に落ちていますが、この部分の雨水が集中しています。こうなってはいくらしっかりと塗装されていても痛みは進行してしまいます。このようにして樋というものは建物を濡らさないという大切な役目があります。またその樋の不具合から雨水がある1点に集中して建物に大きな負荷をかけてしまいます。

写真10

これは実際に樋の不具合で雨漏りがおきてしまったという事例です。赤丸部分の軒樋から集水器を経て竪樋に落ちる部分なのですが、集水器と竪樋が無くなっています。そしてその真下には銅葺きの屋根。紫丸部分の屋根の色が違いますよね。あきらかにここに雨水が集中している証拠です。そしてこの真下の室内に漏水しています。通常では雨漏りするはずのない屋根。樋が壊れ雨水が集中することによって雨漏りしてしまう。雨水集中による負荷がもたらした雨漏りと言えます。

写真11

こちらは軒樋に落ち葉が詰ってしまったという事例。こういった場合も雨水が思わぬところから落ちて雨水集中を発生させます。

今までいろいろ実例を交えてお話してきましたが、どれもお住まいのお客様ご自身で、ある程度確認することができる事例です。

★バルコニーやベランダなどの事例は屋上の排水口にも当てはまります。

★建物より高いところにある木などは必ずと言っていいほど樋や排水口に詰まりを発生させています。

★樋の詰まりや破損などは雨の降っている時に確認できます。ご自宅の樋を見て下さい。通常であれば樋から雨が漏れてくるということは無いはずです。

★バルコニーなどに放置物などがないか?

★排水口付近に泥や苔が堆積していないか?

★防水面に切れ、破断などの不具合はないか?

建物に余計な負担をかけない。これが雨漏りを防ぐとともに建物の長持ちにもつながります。

ここまでお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

2019年6月23日
雨漏り110番大田店
倉方康幸

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