ブログ詳細 ブログ詳細

ブログ&コラム

布基礎天端からの雨水の浸入!床(土間)が布基礎天端より低い建物。【雨漏り110番富山店】

2019.07.23 雨仕舞,プロフェッショナルとして,正しい知識,建築構造・建築施工,雨漏り修理,雨漏り事例,コラム

本日の雨漏り110番コラムは富山店の中陳が担当します。

店舗さんや会社の事務所からこんな問い合わせがよくあります「床から水が沸いて出てくる!」

大雨や激しい雨降りのあとに問い合わせがありますから電話のヒヤリングの段階では「建物の周囲が浸水したのでは?」と単純に思ってしまいます。集中豪雨や昔と比べ物にならないくらいの大雨で、頻繁に浸水する地域が富山でも増えてきました。また昔は水田が大量の雨水を受け入れていたのですが、市街地は水田も少なくなってきたので街の排水が悪くなり浸水しやすくなってきてると専門家の方もおっしゃっています。

しかし浸水じゃないこんなケースもあります。ある調剤薬局のケースですが、床(土間)が布基礎天端より低い建物でした。おそらく布基礎天端と外壁土台水切りの間に通気のための基礎(土台)パッキンを挟む納めかたがしてあると考えられます。その場合はその部分の透湿防水シートや外壁土台水切りの納めかたをシッカリさせてないと雨水が建物内に浸入する恐れがあります。このことを明らかにするために、お客様には目視の調査報告書で散水調査の必要を御提案をして、散水調査をすることになりました。

写真は外壁土台水切りの繋ぎ目からの雨水の浸入と、激しい雨降りのときの弾き水からの雨水の浸入を想定して散水をしています。

写真は外壁土台水切りとサッシの取り合いからの雨水の浸入を想定して散水をしています。

20分くらい散水してから以下の写真のように土間とソフト巾木の間から水が出てきました。

やはり布基礎天端と外壁土台水切り部分の納めかたがシッカリなされていないために、雨水が浸入したということでした。このケースの場合は建物の土台の不具合のために、上部を解体して根本原因から修理するわけにはいかないので、お客様との協議で土台水切り周りをシーリングすることになりました。

別の床(土間)が布基礎天端より低い建物のケースを紹介します。

2階が事務所で1階が倉庫になっている建物です。外壁は発泡ウレタンが挟んである金属サイディングです。サッシ周りはシーリングしてますが劣化して切れているので雨水が浸入しています。サッシから浸入した雨水は外壁の裏を伝い、布基礎天端の上と鉄骨の上に溜まり内部の床へと流れてきています。
また1階倉庫部分では透湿防水シートが張っていないのもありますが、とにかく布基礎天端に雨水が溜まると床に雨水が必ず流れてくることになっています。

このケースもお客様との協議でシーリングで雨漏り補修することになりました。ちなみに建物内で雨水が出てきている個所はサッシの下のみなので、サッシ周りを中心にシーリングをしました。

このケースは透湿防水シートが張っていないという最悪の雨仕舞いであり、そういう建築の基本的なことすらななされていないことの根源的な意識が、雨水の浸入をさせてしまう原因なのかもしれません。

2019年7月23日
雨漏り110番富山店
中陳武

一覧
SHOP
CATEGORY

日本最大の雨漏り職人ネットワーク お近くの店舗を探す

お住まいの都道府県を選択