本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番田端店の志村が担当いたします。よろしくお願いいたします。

いつも私共雨漏り110番グループのコラムをお読みくださり、誠にありがとうございます。
このコラムの内容が、今後みなさまの改修工事に少しでもお役に立ちましたら幸いです。

今年は例年になく雨の多い日々が続いておりますね。
そんな中、私共雨漏り110番グループには、業者から塗装(または防水)工事をすれば雨漏りが直ると言われ、工事をしたのに雨漏りが止まらない、といったお客様からのご相談を沢山いただいております。

昨今ではパソコンや携帯電話、スマートフォンの普及により様々な調べ物が大変楽になりました。かつては塗装業者や雨漏り専門業者をインターネットで検索しても数件しか見つからなかったものですが、今では数え切れないほどの業者や仲介サイトが見つかるようになりました。

しかし、その中には雨漏りに関する専門知識を持たない、技術力の低い業者も多く含まれるという実態がありながらも、ほとんどの方はそれを見分ける手段を持ち合わせておられません。

そうなると複数の業者を単に金額だけで比較し、より安い方を選んだ結果、施工はしたものの肝心の雨漏りを解決できなかった、というような失敗に繋がることがあります。 大変残念なことですが、そのような経験をされた方がとても多く存在する現状があります。

雨漏り修理は面を覆えば直るといった単純なものではありません。必ず原因となる特定の事情、箇所が潜んでいます。それを的確に見つけ出し、適切な手を打たなければ、決して直ることはないのです。例えば原因が外壁からではなく、サッシ廻りの不具合から起きている雨漏りなどもその一つです。

今回は連結サッシ（連窓）からの雨漏り事例を2件ご紹介いたします。
どちらもここ数年のうちに外壁塗装工事をされたばかりでした。外壁塗装をすれば雨漏りが直ると業者に言われ、大金をかけて施工したにも関わらず、一番肝心な雨漏りは直っておらず、困り果てて弊社へご相談に来られました。

【事例1】
◆築年数25年位のALC鉄骨造の建物
◆2階事務所天井からの雨漏り
弊社の散水調査により、3階連結サッシ方立（ほうだて※左右に繋がった窓を仕切る部材）からの雨水浸入を確認。

建物裏面3階連結サッシ方立からの雨漏りでした。

２階天井裏から確認すると、ALC版裏側が濡れています。

３階サッシ廻りのシーリングを目視により確認すると、目立った損傷はないので、ここから雨水が入っているとは一見想像しがたいのですが、念のため３階内壁の連結サッシ下のボードを開口すると、サッシ方立付近から雨水が浸入していることがわかりました。

雨漏り対策工事として、サッシガラスとサッシ方立部材廻りの古いシーリングを撤去、新しくシーリングを丁寧に施したうえ、連結部で不安定な部分にアルミ部材を追加し、安定させるなどの適切な処置を施し、雨水の浸入を止めました。

【事例2】
◆こちらも築年数25年位のALC鉄骨造の建物
◆建物裏面2階連結サッシ下部に雨漏り発生

赤外線サーモグラフィーカメラを使い、サッシ方立廻りから雨水が浸入しALC版裏側に広がっていることを確認。

こちらの物件も連結サッシ方立部材からの雨漏りでした。
原因に対し適切な処置を施し、こちらの雨漏りも完全に解決いたしました。

これらの事例のようにサッシ廻りに原因があれば、単なる外壁塗装工事を施工しても当然雨漏りは直りません。
そして、雨漏りの原因を特定するというのは、我々プロにとっても本当に容易なものではありません。
数々の事例に我慢強く正面から向き合い続けて得た経験と、想像する力、そして解決する力が必要です。
雨漏り110番では、グループ全体をレベルアップするために、知識の共有をはじめ様々な取り組みを実施しています。

そしてご依頼が雨漏り事案でなくとも、私共の塗装工事においては、建物全体をチェックし、雨漏りの可能性がないか細心の注意を払って施工させていただいております。
ひと言で「外壁塗装工事」といっても、このように幅広い雨仕舞（あまじまい※雨水を建物に入れない仕組みを施すこと）の知識をもつ業者と、そうでない業者とではその後の建物寿命に相当大きな差が出てきます。単なる値段での比較でなく、本当に質の良い工事で長く安心してお住まいいただけるよう、業者を選んで施工されることをお勧めいたします。

もしいま雨漏りにお悩みでしたら、是非ともプロフェッショナルである雨漏り110番グループにご相談ください。
皆様の大切な建物を雨漏りからお守りすることが私たちの使命です。

最後までお読みくださり、誠にありがとうございました。

2019年8月10日
雨漏り110番田端店
志村徳彦