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「サンルーフは雨漏りしない?」【雨漏り110番練馬店】

2019.08.14 トップライト雨漏り,雨仕舞,プロフェッショナルとして,正しい知識,ほのぼの話,建築構造・建築施工,雨漏り職人,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番練馬店の藤田が担当します。

「サンルーフは雨漏りしない?」

建築物の雨漏り原因の代表の一つに窓や扉といった開口部と呼ばれる部位があります。もし、窓が無ければ建物の雨漏りは劇的に減ることでしょう。しかし、実際はそうはいきません。窓は採光と換気を主な役割として担っています。窓が無くてもよい部屋というのは特殊な事情が無い限り建築基準法でも認められていません。人間が健全な生活するために必ず必要とされているからで、その開口部の面積(大きさ)まで決められた規定があります。そして、開口部である窓や扉という建具はその存在自体が雨漏りとの戦いを強いられています。雨を防ぐ仕組みがあること初めて建具として機能するのです。開口部と雨漏りは切っても切れない関係にあるということです。

話は変わりますが、車の雨仕舞いって気になることはありませんでしょうか?車にも開口部が沢山あります。ドア、窓、サンルーフなど室内に関連するものは元より、他にもボンネット、トランク、給油口、もはや開口部しかありません。しかし、どんなすごい雨の中を走行しても雨が車内に浸入することはありませんし、トランクルーム内の荷物が水浸しになることもありません。また、どこかに溜まったりもしていません。それは、とても上手く雨水の流れをコントロールしているからです。ドアなどの開口部周りでは雨を流して排出できる仕組みになっていますし、窓周りでは、ガラスが可動するにも関わらず雨を遮断できる造りになっています。そして、極めつけがサンルーフです。車の屋根部分に付いている可動する窓のことですが、特に目立った出っ張りなども無く、ほぼ車体と同じ面として納まっています。建築で用いる天窓やトップライトは屋根面との高低差を利用して雨仕舞を考えていますがサンルーフのそれは違っています。

建築の天窓やトップライトはもちろんですが、おそらく、車のサンルーフも雨漏り事故が無い訳ではないでしょう。でも、サンルーフの雨漏り事故は建築物のそれとは比較にならないほど少ないと思います。特に目立った出っ張りなども無く、ほぼ車体と同じ面として納まっているにも関わらずです。これは、ある意味すごい技術だと感じるのは私だけでしょうか。それとも当たり前のことなのでしょうか。

車と建物を同じように論じることには多少無理もありますが雨仕舞いの観点から見れば参考になるところも沢山あります。誤解を恐れずに言えば、車の外表面のほとんどの部位が建築でいうところの一次防水と雨仕舞いだけで雨を処理しています。溜めず流し去る。これが建物の全ての部位で可能であれば雨漏りも減るように思います。雨の浸入をくい止めるには限界があります。どちらかと言えば、雨を排出させる仕組みを確立させた方が通気上の観点から見ても建物にとっては有り難い話なのではないでしょうか。

2019年8月14日
雨漏り110番練馬店
藤田裕二

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