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屋根瓦の固定の工法 銅線留め付け瓦、釘留め付け瓦の経年による雨漏り【雨漏り110番富山店】

2019.10.07 2次防水の不具合,雨仕舞,プロフェッショナルとして,雨漏り予防,屋根工事,建築構造・建築施工,雨漏り職人,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは富山店の中陳が担当します。

先日の台風15号により被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。

さてその台風被害の状態をニュースで見てると屋根瓦の被害が多いことに気づきます。殆どの家の屋根にブルーシートが張ってあるので当然そう思ってしまいます。

暴風で棟瓦が崩れたり平瓦が剥がれたりして、そのままにしておくと雨漏りして大切な住まいをダメにしてしまいますから、早急な応急処置で言えばブルーシートを破損個所に張ることが最も早く最善の策と言えます。

最大瞬間風速も50メートル越えした地域があると聞いてますから、新築したばかりの住宅でも瓦が剥がれる暴風だったのかもしれません。

富山県や北陸地方は台風被害が少ない地域ですが「台風がきたら雨漏り被害が相当あるだろうな」という屋根瓦の話を今回はさせていただきます。富山県の方に聞いて欲しい話です。

どんな話かというと屋根平瓦の固定方法の違いによる経年しての雨漏りのケースです。屋根瓦の固定方法は地域によっていろいろと違うのですが、今回は富山県によくある固定方法をベースにして話をさせていただきます。

銅線留め付け瓦

富山では「銅線留め」といわれる固定工法です。現在この固定方法では固定していませんが20年以上前にはよく施工していた固定工法です。瓦桟木と瓦を銅線で緊結するのですが、瓦はこのように下葺き材の上に直に置かれて固定されます。

この固定工法で経年してよくある雨漏りのケースが、瓦と下葺き材が擦れて設置面が破けて雨漏りするというケースです。

 

3枚目の写真は瓦桟木を全部外した状態なので、その状態がよく分かると思います。そしてここまでの状態になるとどの部分で雨漏りしているか特定は難しく、部分的な補修では雨漏りは止まりません。最低でも瓦の葺き直しで下葺き材全体を新しいものにしなければいけません。

釘留め付け瓦

富山では「ひっかけ」といわれています。瓦は瓦桟木の上に釘で留めて固定します。最近は殆どこの工法で施工します。下葺き材もアスファルトルーフィングなどを使用して以前よりもシッカリしているために「30年以上は確実に持つ!」と豪語する瓦職人もいるくらいです。瓦の固定も瓦桟木に釘で留めて固定するので、銅線留めのように下葺き材の上に直に瓦を置かないので下葺き材が擦れて破ける心配はありません。問題があるとすれば固定するための釘です。最近では必ずステンレスの釘を使用しています。何故かと言うと経年すると釘が錆びて膨張して瓦が割れてしまうからです。

 

ただ20年くらい前はそんなことを考えずに施工していた職人さんが多くいましたので、築20年以上の瓦屋根によくある雨漏りのケースです。このケースの場合を葺き直しを提案しています。

以上2つと同じ場合は風速20メートルの暴風雨でも間違いなく雨漏りしてしまうので、早急な修理が望まれます。

2019年10月7日
雨漏り110番富山店
中陳武

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