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鉄骨造・屋上からの雨漏り【雨漏り110番川崎店】

2019.10.21 鉄骨造,工事後の止水確認のための散水検査,プロフェッショナルとして,正しい知識,建築構造・建築施工,防水工事について,雨漏り調査の方法,屋上防水工事,雨漏り診断・雨漏り調査,雨漏り診断士,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番川崎店の内田が担当します。
どうぞよろしくお願いいたします。

雨漏りのご相談を受け現場を確認させて頂きました。以下が物件データです。

用途・・・・・テナントビル
構造・・・・・鉄骨造 1階建て
屋根・・・・・陸屋根/保護コンクリート押さえ
外壁・・・・・ALC版塗装面
漏水箇所・・・1階 壁面
1階 天井

壁面の雨漏りについては、外壁がALC版塗装仕上げであるためシンプルに補修工事を実施し改善されたのですが、天井からの雨漏りについては素直に屋上防水を提案するのに躊躇しました。それは、構造鉄骨を延伸させてステージを組んだ上にプレハブの2階建てが増築されていたためです。

お客様には『当該建物の屋上は、半分を駐車場、もう半分は植栽置場として利用しており十分な広さがありますので、単純に屋上防水を実施するにも高額になります。屋上防水の可能性が非常に高いですが、それ以外の不具合の可能性が考えられますので、まずは調査をお勧めします。』とご説明しご理解を頂きました。

調査は、貯水試験同様に屋上に水を張り、漏水の有無を確認する方法ですが、
かなりの広さがあるので、当該漏水位置と天井のデッキプレートのジョイント部分を念頭に屋上の半分くらい、約150㎡を水張り範囲に決めました。
その後、プラベニヤと土嚢で作った堤防が決壊したりしたものの何とか張り続けることができました。

しかし、日没まで時間を延長して貯水しましたが、浸出を確認することはできませんでした。
ヒアリングでは、普段はバケツを置いているのでどのような雨の時に浸出しているかわからないとのことで、デッキプレートのジョイントから浸出してるのならば、ある程度時間差があってもおかしくないな・・・と明日の朝一確認することにしました。

翌日、浸出を確認しました。もちろん昨夜に降雨はありませんでしたので、当該雨漏りは、屋上防水の不具合を起因とするものと結論付けし、その後お客様より屋上防水工事のご発注を頂きました。

これは約5年ほど前の案件なのですが、今回この話を書いたのには理由があります。【雨漏り補修工事のご提案の裏付けは調査の結果であり、自身の経験則や先入観であってはならないということです。】

詳細は伏せますが、今年雨漏りのご相談を頂いたお客様に工事のご提案をしたのですが、経験則から調査をせずに工事を実施しました。過去に同様の案件を何件か施工し解決してきたことから、自分の中ではまず間違いないと判断してのことですが、結果別の箇所に不具合があり、工事後の降雨で雨漏りし、お客様に多大なるご迷惑をお掛け致しました。
(※その後、散水調査により原因を特定し、補修工事を実施、散水検査で止水を確認し完工しました。)

今後は、調査の重要性をより理解し、慢心することなく雨漏りに取り組んでいきたいと思います。

2019年10月21日
雨漏り110番川崎店
内田博昭

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