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「あれっ!もしかして雨漏り⁉」と思ってからのお話・その1【雨漏り110番小平店】
本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110番小平店の米澤が担当します。
よろしくお願いします。
今年(2018-19年)の冬は比較的暖かかったように感じましたが、皆様はいかがお感じになられましたでしょうか。
塗装や防水の塗料(材料)は概ね5°C以下になりますと硬化不良を起こしたり、使えなくなったりしますので、冬場は施工時の気温に敏感になるのですが、今年はシビアに温度計を睨んだ記憶がありません。やはり暖冬だったのでしょう。つらい寒さを感じないまま節分も過ぎ、季節が春に移り変わってくれたのでホッとしています。
今年の冬の特徴といえばもう一つ、雨が少なかったことが挙げられます。東京の1月の降水量は0.5ミリ、平年のたった2%だったとか(tenki.jpより)で記録的に少なかったようです。まぁ、外の現場作業から考えますと雨が少ないことは歓迎すべきことではありますが、あまりにも雨が少な過ぎますと乾燥によって火事が起こったり、風邪やインフルエンザが流行ったりと困ったことが起きてしまいます。
雨漏りは雨が降って初めて起こる漏水現象ですので、当たり前の話ではありますが、雨が少なくなりますと私達のもとに入るお問い合わせの連絡も少なくなります。時には「軒裏にシミがあるので雨漏りかどうか見て欲しい」といったお問い合わせがない訳ではないのですが、やはり「雨が降った後に室内などが濡れている」という状況でなければ、お問い合わせをいただいたとしても判断は難しいと言わざるを得ません。
少し前置きが長くなりましたが、この辺りで本題に入りたいと思います。
今回ご紹介する事例のお客様が「あれっ!もしかして雨漏り⁉」と気付かれたのは20年以上前のお話しです。かなり長い間、雨漏りに悩まされておられたのです。雨漏りの状況は年に1・2回程度、台風の様に強い風を伴う雨の日に発生し、それも東からの風が吹く時だけとのことでした。
例えば、ゲリラ豪雨だからと言って必ずしも漏れるわけではなく、強い台風の時でも南風だった場合は漏れないとのことです。
また、雨が降り始めてから雨漏りに気付くまでの時間は早く、雨が止んでから雨漏りが収まるまでの時間も短いとのことで、壁が濡れてサッシ枠から水滴が落ちてくるという状況です。
初訪時のヒアリングでお客様からお聞きした情報は、雨漏り診断の際に大変重要な手がかりとなります。
雨漏りが発生する状況やタイミング、漏れ方や量などの情報が解決への糸口となり、おおよそのメカニズムを仮定することが出来るのです。
「年に1・2回の雨漏りならば放っておいてもいいか!」と言う訳にはいきません。大丈夫だろうと思っていても実際は雨が降れば漏れてないかと不安になるものです。
そこでこちらのお客様、家を建てた業者さんに相談し何度か見てもらったり、屋根が原因だろうからとカバ一工法で屋根のリフォームを行なったり、外壁を塗装すれば直ると言うので外壁塗装を頼んでみたりと改善のための改修工事を試みました。
ただ、もともと頻繁に起こる雨漏りではありませんから、工事が終了して「暫く様子を見て下さい」と言われても直っているか直っていないのかよく分かりません。何度か強い雨が降った後でも漏れていないようなので「これでもう大丈夫かな?」と思いますが、まだ東からの強い風を伴う雨は降っていないので油断は出来ません。
ある日、東からの風を伴う強い雨が降りました。雨漏りが確認しやすいように1階の天井に開けた点検口から天井裏を覗きます。すると梁は濡れ、落滴を受け止めるために置いたタッパーには水が溜まっています。
残念なことに雨漏りは止っていなかったのです。
それでも大切な家をしっかり直して長く住みたいという思いから、屋根と外壁を施工したリフォーム業者さんへ再度相談いたします。そうしますと今度は足場を建てて、散水調査を実施した後に補修工事を行なうという話になりました。シャワーヘッドを手で持って2階の窓上部への水を掛けたところ雨漏りが再現されたそうで、同サッシ周りにシーリングを施すという補修工事が提案され、施工されました。
しかしそれでも雨漏りは止まりません。
どうしたらいいのでしょう。
今度はサッシ業者さんにサッシの調整を頼んでみたのですが、やはりどうにもなりません。
繰り返しになりますが、もともと頻繁に起こる雨漏りではありません。
ある条件が揃わなければ雨漏りは起こらないのです。ですから常に雨漏りに悩まされ続けている訳でもありませんし、強い雨が降った後に天井裏を確認しても漏れていないので、普段はさほど雨漏りを気にしないままで暮らしていられます。実際、もう1年以上雨漏りは起きていません。
しかしある日の午後、一時的に強い雨が降りました。その日は東からの風が吹いていたので、もしかしたらと思い天井裏を覗きます。
やはり梁は濡れ、タッパーには水が垂れていました。
「今度こそしっかりと雨漏りを直したい」と再び決意したお客様ですが、流石に以前の業者への信頼はもうありません。インターネットで雨漏りを直せる業者を探すことになりました。こうして雨漏り110番小平店にたどり着き、フリーダイヤルに連絡することになったのです。
雨漏り110番小平店に連絡するとこんな人が来ます。
私です。
国家資格である一級塗装技能士であり、職業訓練指導員(塗装科)の資格も取得しています。
2010年に雨漏り診断士の試験に合格し、2014年7月から雨漏り110番グループに小平店として加盟。今は雨漏り110番本部専属の雨漏り職人指導者としてグループの事業に関わっています。
話を戻しましょう。お客様からのお問い合わせがあった場合、まず相談・見積もりは無料で行っている旨をお伝えいたします。また、基本的に現場を確認させていただいてからでないと見積もりを提出出来ないこともお伝えします。
それと同時に、見積もりに伺った時に雨漏りの状況についてのヒアリング(問診)を行いますので、いつ、どんな時、どのように漏れるのか、それに対して今までどの様にしてきたのか、といったことを思い出してくださるようにお願いしています。
そして、早急に工事に取り掛かった方がよいという緊急性が高い場合を除き、原則として雨漏り原因を特定するための雨漏り診断(散水調査)をお勧めしていることを説明し、概算の調査費用をお伝えしています。
残念ながら、雨漏りを簡単に止めてもらえると思っている方に散水調査のお話をすると「それならば結構です」とお断りされることも多くあります。
しかし、今回のお客様は、それでも見てもらいたいし、直してもらいたい、というお気持ちが強くありました。過去に散水調査も行っていますがそれでも雨漏りが止まっていないからです。
現場確認に訪問する日時を決めて約束いたします。この日程も私の都合に合わせて下さいました。こうなりますと私としても、お客様のために「絶対に雨漏りを止めてみせる」という気持ちが強くなります。自分の出来ることを全力でぶつけて雨漏りを根本的に解決するのだという使命を感じます。
こうした流れを経てお客様のお宅に訪問し、現場確認、ヒアリングを行い、お客様とお話をしていく中で、幾つかの仮説を考え、それに基づく数か所の被疑個所に散水する調査の見積もりと、あえて調査は行わずに一旦直接外壁を壊して壁内を確認しながら雨漏りを修理する見積もりの2パターンを作成し、それぞれのメリット・デメリットを説明した文章を添えて御見積書を提出いたしました。
調査費用も決して安くはありませんが、すぐにお客様より「お願いします」とご依頼の返事をいただきました。そして雨漏り調査の日程を調整し、いよいよ散水調査となっていきます。
散水調査にまつわる話、そして雨漏り修理の話など、まだまだお話ししたいことはたくさんありますが、長くなってしまいますので、今日のところはこの辺りで終わりにさせていただきます。続きは次回のコラムでお話しいたします。
次回は2019年4月初めに掲載予定となっています。
2019年2月19日
雨漏り110番小平店
米澤義則