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外壁改修しても再発 外壁から雨漏り【雨漏り110番山形店】

2019.05.03 正しい知識,雨漏り予防,建物のメンテナンス,雨漏りあるある,雨漏り事例,雨漏りに取り組む,コラム

本日の雨漏り110番コラムは雨漏り110山形店の池田が担当します。
よろしくお願いいたします。

雨漏りの調査は簡単なものではありません。

雨漏り調査によって雨漏りの原因を特定するだけで終わりではありません。
調査報告書を作成し、お客様に納得して頂けるご説明と、再発をしない完全な雨漏り修理方法のご提案をしなくてはなりません。
私たちは雨漏りのプロとしてミスや曖昧な返答はできません。

10年後も雨漏りしない安心できる空間をつくらなければなりません。
なので毎回雨漏りの調査は一件一件本気で行っております。
どの仕事でも本気なのですが雨漏りに関しては冬なのに汗が出るときもあるほどです。

さて、今回ご紹介致します雨漏り事例は某ビルの外壁からの雨漏りです。
お問い合わせ頂き直ぐに現地調査とヒアリングを行いました。
室内のサッシ上部から雨漏りがするとの事でした。

雨水浸出位置を確認している時、サッシ周りの隙間から風圧を感じました。

これは比較的簡単なケースで、外壁シーリングか外壁のひび割れからの雨漏りではないかと思いましたが、お客様が仰るには『2年前に外壁の工事を行っており、シーリングもその時に前面打ち替えているので、その可能性は低いと思う』との事です。

外壁は高さがあったため、まずは遠くから目視で確認しました。
前回の改修工事の記録を見せて頂いたのですが、やはり外壁シーリングの可能性が出てきました。

露出のパネル目地にポリウレタン系のシーリング材を使用しているのです。
梯子をかけてシーリングの劣化状況を確認しました。

シーリングの劣化が酷い状態です。
切れている箇所(界面剥離)や、既にシーリング材が無くなっている部分も見受けられました。

また、シーリングの厚みも極めて薄い状態でした。
ポリウレタン系のシーリングを露出目地に使用し、更にこの厚み(薄さ)で打ち替えしたならば、このように短期間で雨漏りの原因になっても不思議ではありません。
材料の選定が間違っており、なおかつ厚みも無かったため、工事後2年足らずで雨漏りが再発したと考えられます。

今回の雨漏りは現地調査とヒアリングの時点で原因を特定することができました。

2年前の工事の際の使用材料が、2液型ポリウレタンシーリング材UH-01NBを3550m打ち替えと記載されていました。
しかし、一般的にはアスロック(押出成形セメント板)の版間目地に、紫外線に弱いポリウレタン系UH-01NBを露出で打つことはありません。
剥離や劣化が早く、このように雨漏りが起きてしまっても全く不思議ではありません。

外壁目地、サッシ周りなどにおいて露出部分にシーリングを打つ際には、変性シリコン系やポリサルファイド系のシーリング材を選定するのが正しい仕様となります。
大切な建物の雨漏りを予防し、長持ちさせるためには経験に基づく正しい知識が必要です。

いかがだったでしょうか。
雨漏り110番山形店のコラムをお読みいただきありがとうございました。

2019年5月3日
雨漏り110番山形店
池田佳貴

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