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「瓦屋根の雨漏りはなぜ起きたのか?」【雨漏り110番飯田店】

2019.11.22 雨仕舞,プロフェッショナルとして,正しい知識,屋根工事,雨漏り職人,雨漏りに取り組む,ブログ

1. お客様より一報が入りました!

仕事のリピートをいただいていますお客様からより電話の一報が入りました。
「室内の天井に雨漏りが起きている」と…
こちらのお客様の家には以前より仕事でお世話になった方であるが、雨漏りが起きた屋根は瓦屋根になります。

天井に起きている雨じみは上記の写真のようになりますが、雨漏りは今回初めて起きたわけでなくある一定の条件の時に起きる雨漏りだとお客様より説明を受けました。
こちらの屋根の雨漏りが起きる場所は、建物の北側を向いた屋根面ですがこの場所からの雨漏り以外にも数か所の雨じみが確認できます。お客様がいう一定の条件とは北側から吹く強風と雨が重なる時に起きるとの事です。地域柄北側から強い風と強い雨が重なる条件があると仮説を立ててみると台風の様な通常の雨や風の向きが反対となる時に雨漏りが起きる一定の条件に当たると考えます。
雨漏りが起きている瓦屋根は下記の部分になります。

2. こちらの地域の瓦屋根の施工は…

こちらの地域の瓦屋根は「引掛け桟工法」と呼ばれる瓦葺きを行います。屋根の野地板が完了後、防水紙となるアスファルトルーフィングを敷き、瓦の割付、瓦桟の取り付けを行った後瓦葺きを行うのが一般的な施工となります。地域によっては瓦桟でなく土葺を行うこともあります。
今回まず、雨漏りが起きた天井の直上部分の瓦を数枚めくって防水紙の状態と瓦のほこりや形状等の確認を行います。瓦屋根は重ね葺が基本となっており働き幅(縦横)の寸法が既定の寸法になっている事を確認しますと同時に、今までの瓦の重ね部分の付くほこりの付き方等、瓦の形状なども合わせて確認していきます。その状況が次の写真となります。

その他、気づいた事として築年数が経過をした瓦屋根に多く見られるのが、瓦桟の寸法(厚み)が薄いことから起きている瓦を引掛ける爪が防水紙に穴を空けている状態がみられることです。仮にその部分に雨水が流れ落ちていく状況になった場合には写真のような場所から雨水は天井内に落ちていきます。

このような場所がなぜ起きてしまうのか?

3. 現在の瓦屋根の施工は…

現在、瓦屋根の施工を行う場合には雨水が侵入しても流れ落ちる施工が基本とされています。防水紙自体に雨水が流れる工夫が施されたものや瓦桟を引く前に縦方向に「木ずり」呼ばれる瓦桟を浮かせる部材を入れるようになっています。また、瓦桟も規格化されて寸法が均一化されたものが使われるようになり、今までのような事故は無くなると考えます。
今回のお客様は、現状雨漏りが起きている場所のみ手直しを行う予定にしております。

鋼板の材料(基材、塗膜)、瓦の材料(釉薬、焼き、形状)共にメーカーと業者の研究によりかなり進歩したものがお客様へ提供されているのが現状ですが、雨漏りが起きる原因は施工が絡んでくるために常に気を使っていく必要がこれからも考えられます。

2019年11月22日
雨漏り110番飯田店
宮下隆行

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